不倫証拠なしでも諦めない!合法的に立証する具体的対処法

不倫の証拠がない…諦める前に知っておきたい対処法

 

はじめに(証拠ゼロの不安を抱えるあなたへ)

  • 「スマホを見ても怪しい痕跡がない」
  • 「SNSやメールのやり取りは全部削除されている」
  • 「探偵に頼むお金も時間もない…」

不倫をしているのはほぼ確実なのに、明確な不倫の証拠がない。こういった状態は決して珍しいものではありません。ですが、証拠がないからといって諦めたり、逆に強引な方法に走ったりする必要はありません。本記事では、不倫の証拠が見当たらないときにチェックすべきポイントや、証拠を集める具体的な方法、そして裁判での落とし穴などをわかりやすくまとめました。また、不倫の証拠がないのに慰謝料を請求された方に向けての注意点も解説しています。

「不倫を疑っているが証拠ゼロ…」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

(執筆者)弁護士 坂尾陽(Akira Sakao -attorney at law-)

2009年      京都大学法学部卒業
2011年      京都大学法科大学院修了
2011年      司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~     アイシア法律事務所開業

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証拠がない状態でも慰謝料は請求できるの?

法律上、不倫慰謝料を請求するには、不倫=肉体関係があったことを立証する必要があります。証拠なしでは厳しい部分があるのは事実ですが、「絶対に請求不可能」というわけではありません。

・相手が不倫を自白する

・第三者の証言や日常の状況証拠が複合的に評価される

こうしたことで、結果的に慰謝料が認められるケースもないわけではありません。とはいえ、明確な物的証拠がない場合は争いが長期化しやすく、リスク費用だけが嵩む恐れもあります。そのため、いきなり法的手続きに踏み切る前に、まずは「どんな証拠があるか」「どうやって入手するか」を冷静に検討することが大切です。

不倫の証拠がないからといって慰謝料請求を諦める必要はありません!

 

まずチェックしておきたい意外な不倫の証拠

「証拠がゼロ」と思い込んでいても、実際には見落としている可能性があります。たとえば、

  • 家計の異変:クレジットカード明細で見覚えのない飲食店や宿泊施設の利用が増えていないか
  • 車関連の履歴:カーナビの目的地履歴、ETCの出入口記録、ガソリン代などの増加
  • レシートやポイントカード:お店のポイント履歴や割引クーポンで日付がわかる
  • 仕事の予定:出張や残業と称して外泊が増えていないか

これらは直接的に「不倫の瞬間」を押さえたわけではないにしても、「怪しい支出や行動」を補強する状況証拠となり得ます。後述の探偵調査などと合わせて使うことで、不倫を立証する手掛かりが強まるでしょう。

MEMO

世の中には「そんなものまで証拠になるの?」という意外な記録が役立つ例もあります。例えばホテル近くのコンビニで買ったレシートが、ホテル宿泊の時間や場所を裏付ける手掛かりになったケースも。

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具体的な証拠収集方法(違法収集には要注意)

探偵に依頼する

もっとも確実と言われるのがプロの探偵への依頼です。尾行や張り込みなど専門的な手法で、ラブホテルの出入り写真など「決定打」になる物的証拠を押さえてくれる可能性があります。ただし、事前に調査費用を十分確認しないと、高額請求に戸惑うケースもあるので要注意です。

弁護士目線では手持ちの証拠で十分なことも。まず最初は探偵よりも弁護士に相談することをおすすめします。

 

スマホ・SNS・LINEの履歴

「スマホを見れば一発」と考えがちですが、パスワードの不正解除盗み見はリスクがあります。例えば、平成21年12月16日東京地裁判決では、妻の携帯メールを夫が勝手にコピーした証拠を「違法収集」として排除した例があります。

合法的に見る方法:スマホが自分名義でありパスコードが解除されている状態なら、あらかじめ合意があるとみなされる可能性はありますが、それも状況次第で違法になるリスクがあります。基本的には本人の承諾なしに開く行為は避けましょう。

日記や録音

配偶者と普段会話するときに、相手が不倫をほのめかす発言をするかもしれません。その場合、録音することで証拠になる可能性があります。ただし、ICレコーダーを設置して盗聴するとプライバシー侵害として裁判で排除されるリスクがあります。

日記は自分が疑いを抱いた日時や出来事を書いておくと、探偵や弁護士に相談するときに「この日が怪しい」と伝えられて便利です。

 

不倫の証拠がない場合:ケース別の対処法

離婚は考えていない人

  • まずは話し合い。「こんなに怪しいけどどうなんだろう」と問いただし、もし相手が認めるなら誓約書を書かせる手もあります。
  • 証拠が出ないうちに強要すると感情対立が激化しやすいので、冷静な話し合いを心がけましょう。

離婚を前提に考えたい人

  • 調停や裁判で証拠を求められる場面があるため、探偵調査などで確実性を高めておく方が賢明です。
  • 不確かなまま訴訟に突入すると、時間と費用が無駄にかかるだけで成果が得られないケースが多いです。

不倫を疑っている段階では、まず「疑う根拠」を書き出すことから始めましょう。思いのほか証拠が揃っているかもしれません。

 

不倫の証拠に関連する裁判例の紹介

平成25年10月9日東京地裁判決

手をつないでいた・夜に一緒に過ごした等の状況はあったものの、決定的な肉体関係を示す証拠に乏しく、請求棄却。

平成21年12月16日東京地裁判決

妻の携帯メールを夫が秘密裏にコピーし、不倫証拠として提出しようとしたが、違法収集と認定されて排除。結果的に立証できず請求棄却。

平成10年5月29日東京地裁判決

妻が夫の書類を窃取して提出しようとしたが、「信義則違反」として証拠として採用されず。やはり不倫の事実は立証不可。

これらの事例から、不十分な証拠や違法収集による証拠は裁判所に認められにくいことがわかります。「これでいけるだろう」と思っていても、実際には厳しく審査され、請求が棄却される可能性もあります。

民事事件では違法収集証拠も採用されやすいと言われますが、これらの裁判例を踏まえると慎重な検討が必要です。

 

慰謝料の相場と手続きの流れ

一般的に、不倫慰謝料の相場は100万~300万円程度とよく言われます(詳しくはこちらの記事を参照)。しかし、「証拠なし」だと相手が否定して示談交渉が難航し、そのまま立証もできずに終わるケースが珍しくありません。

  • 離婚を伴う場合:離婚調停 → 裁判
  • 離婚を伴わない場合:不法行為に基づく損害賠償請求訴訟

いずれも、あなたが「不貞行為」があったことを示す必要があります。証拠が薄ければ相手は堂々と否定し、慰謝料がゼロまたは低額になる可能性があります。

不倫の証拠がないと思って嘘をつくリスク(請求された側への注意)

一方、不倫相手(または不倫をした配偶者)視点でも「どうせ証拠がないから逃げられる」と嘘をつくのは危険です。例えば、よくあるケースは不倫をした配偶者と不倫相手が口裏合わせのために嘘をつく約束をしていたのに、不倫をした配偶者が毎日責められることに耐えられなくなり不倫を自白するケースです。

特に不倫した側が自白したり、不倫の証拠集めに協力したりすれば簡単に不倫の証拠は見つかります。LINE履歴の一部が残っていたなどであっさり立証されるパターンも。「証拠ゼロ」と油断して嘘を重ねると、いざバレたとき反省の色を示せず裁判でも不利になりがちなので注意が必要です。例えば、東京地裁平成22年12月9日判決は、肉体関係を否定することが不誠実な対応であると指摘され慰謝料の増額事由として考慮されています。

嘘をつくと慰謝料が増額されるリスクも!

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専門家(弁護士・探偵)への相談メリット

  • 合法かつ効率的な証拠収集:違法収集証拠のリスクを回避
  • 交渉や手続きの負担軽減:示談交渉から裁判までサポート
  • 精神的ストレスを軽減:悩みを一人で抱えずに済む

不倫問題が長期化しそう、または相手が強気で認めない場合は、早めに弁護士や探偵への相談を検討しましょう。

よくある質問

弁護士と探偵のどちらに先に相談するべきですか?

不倫慰謝料を請求する場合は無料相談を実施している法律事務所が数多くあります。不倫の証拠を集めるのは最終的に裁判で使うためです。そして、裁判の専門家は弁護士ですので、まずは弁護士に相談することをおすすめします。そもそも探偵に依頼する必要があるか、探偵に依頼するにしてもどのような調査が必要かを事前に弁護士に相談することで、調査の費用や期間を抑えることができるメリットがあります。

 

まとめ・次のアクション

不倫の証拠が見当たらないからといって、ただ諦める必要はありません。しかし、焦って違法行為(盗撮・盗聴・不正アクセスなど)に走ると証拠が排除されたり、逆にあなたが法的責任を問われたりする場合もあります。

  • 家計・行動パターン・車の履歴など、まずは「意外な証拠」を確認
  • 無理に自力で揃えようとせず、探偵や弁護士へ早期相談
  • 万が一の裁判に備え、合法的な証拠をコツコツ蓄積する

不倫問題は精神的に大きな負担がかかります。専門家のサポートを受けながら、適切な手段で行動しましょう。

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