弁護士の通知書に「証拠がある」は嘘?はったり?|不貞行為を否認する嘘のリスク

弁護士名義の通知書や内容証明が届き、「不貞行為をしたことは明らか」「証拠を取得している」などと書かれていると、頭が真っ白になる方も少なくありません。「不貞行為 弁護士 嘘」と検索しているあなたも、いま「本当なの?」「嘘(はったり)?」「どう動けばいい?」と不安だと思います。

また、逆に不貞行為は事実だけど弁護士に嘘をついても大丈夫?と悩んでいる方もいるかもしれません。

この記事では、次の疑問に答えます。

  • 弁護士の通知書に「証拠がある」とあっても本当なの?
  • 弁護士の通知書が嘘(事実無根・はったり)っぽいとき、どうする?
  • 相手の弁護士に電話してもいい?言質を取られない対応は?
  • 不貞が事実でも、嘘で否認すると何が起きる?(初動の注意点)
  • 返信するなら、どこまで書けばいい?書きすぎは危険?

内容証明の性質(「何を証明するのか」)と、慰謝料請求の交渉実務を踏まえて、一般の方向けに整理します。個別事情で最適解は変わるため、迷うときは早めに弁護士へ相談してください。

坂尾陽弁護士

「焦って電話」より先に、期限・文面・事実関係の整理が最優先です。
(執筆者)弁護士 坂尾陽(Akira Sakao -attorney at law-)

2009年      京都大学法学部卒業
2011年      京都大学法科大学院修了
2011年      司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~     アイシア法律事務所開業

不倫慰謝料に詳しい坂尾陽弁護士

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弁護士の通知書に「不貞行為の証拠がある」と書かれたとき、まず知っておくこと

弁護士の通知書(内容証明を含む)に「不貞行為をしたことは明らか」「証拠に照らして認められる」と書かれていると、つい次のように考えてしまいがちです。

  • もう逃げられない、確定なんだ
  • 証拠があるなら見せてほしい(見せないなら嘘では?)
  • とにかく電話して事情を確認したい

しかし、ここでいちばん大事なのは、「書かれている強さ=裁判での確実性」ではない、という点です。

通知書や内容証明は、ざっくり言うと「相手方(請求する側)の主張」を文書化したものです。もちろん、きちんと裏付けがあるケースも多い一方で、交渉を優位に進めるために、強い表現(断定)を使うこともあります。

つまり、通知書の文面だけを見て、

「証拠があると書いてある=証拠が揃っているはず」
「嘘なら放っておけばいい」

と短絡的に決めつけるのは危険です。

とくに、この段階でやりがちな失敗は次の2つです。

1つ目は、動揺して相手の弁護士に電話し、不用意に話してしまうこと。
2つ目は、「証拠はないはず」と思い込み、嘘で否認し続けることです。

この記事は、「どんな証拠があるのか」を細かく当てに行く記事ではありません。ここで扱うのは、あなたが損をしないための 初動(最初の動き方) です。

「不貞の証拠の種類」「強い証拠がなくても立証されるのか」など、証拠そのものを深掘りしたい方は、別ページで整理して読む方が安全です。

(参考)不倫の証拠ガイド【弁護士解説】

結論:まずは“証拠の有無”より“初動”が重要

結論から言うと、弁護士名義の通知書に「証拠がある」と書かれていても、あなたが最初にやるべきことは「証拠探し」ではありません。優先順位は次のとおりです。

  • ① 期限の確認(いつまでに返答・支払・連絡を求められているか)
  • ② 文面の整理(誰が、誰に、何を、いくら、なぜ請求しているのか)
  • ③ 事実関係の整理(あなたの認識として、事実/誤り/不明を分ける)
  • ④ 連絡方法の方針(電話か、書面か、代理人を立てるか)
  • ⑤ 「嘘で否認」を避ける(事実と異なる説明は後で大きく不利になり得る)

順番を守る理由はシンプルです。相手方の弁護士は、あなたの反応(言い分、態度、揺れ方)を見て、次の手を決めます。ここでこちらが混乱して動くほど、「交渉がこじれる」「裁判に移行する」「不利な言質が残る」などのリスクが上がります。

詳しくは 不倫慰謝料を請求されたら(総合ガイド) をご覧ください。

注意

通知書が届いた直後に「電話して確認」は危険です。
電話口での発言は、後から争いになったときに不利な材料になりやすいからです。

また、「内容証明」という形式だからといって、すぐに強制執行されたり、勝手に給料が差し押さえられたりするわけではありません(別途、訴訟や強制執行の手続が必要です)。ただし、放置してよいとも限りません。次の章で、文書の位置づけを整理します。

(参考)内容証明の効果とは?法的効力・できること/できないこと

「弁護士の通知書は嘘?はったり?」と感じたときのチェックポイント

「弁護士 通知書 嘘」と検索する方が多いのは、通知書の文面が強いほど、疑いたくなるからだと思います。ただ、ここは“感情”ではなく“構造”で見ると冷静になれます。

通知書・内容証明・訴状は別物

まず、よく混同される3つを分けます。

  • 通知書(弁護士名義を含む)
    → 交渉のスタート地点です。「こう考えている」「こう請求する」という意思表示。
  • 内容証明郵便
    → 「いつ・どんな内容の文書を送ったか」を郵便局が証明する仕組みです。内容が真実かどうかを保証するものではありません。
  • 訴状(裁判所から届く)
    → 裁判が始まる合図です。無視すると欠席判決など、取り返しがつきにくい不利益につながることがあります。

つまり、通知書・内容証明の段階では、相手は“裁判で確実に勝てる証拠を全部そろえている”とは限りません。逆に、証拠が揃っていないとも限りません。ここがややこしいポイントです。

「証拠がある」と断定する理由は、必ずしも1つではない

通知書に「証拠がある」と書く理由は、大きく分けると次のパターンがあります。

  • 本当に証拠を押さえており、交渉を有利に進めたい
  • 相手(あなた)が動揺して、電話や面談で認めることを狙っている
  • 「請求に応じないなら次は訴訟」という圧力をかけたい

2つ目のパターンがある以上、「証拠があると言われたから、とにかく確認しよう」と電話するのは危険です。もし電話であなたが不貞を認めるような発言をすると、その発言自体が相手にとって強い材料になる可能性があります。

嘘・事実無根を疑うときは「具体性」と「整合性」を見る

通知書の内容が嘘(事実無根)っぽいかどうかは、少なくとも次の観点で整理できます。

  • いつ・どこで・誰と・どのくらいの期間などが具体的に書かれているか
  • 時系列が自然か(あなたの生活や勤務実態と矛盾しないか)
  • 請求の根拠が書かれているか(不貞行為の主張なのか、別の主張なのか)
  • 金額や期限が極端でないか(“即日全額”など、現実離れしていないか)

ここで大事なのは、「具体性がない=嘘」と決めつけないことです。交渉の初期は、あえて詳細を書かずに“様子を見る”通知もあります。反対に、具体的に書いてあっても、誤りや誇張が混ざることもあります。

そしてもう1点。通知書を読んでいると、「結局、どんな証拠を持っているの?」が気になると思います。ただ、この段階で“証拠開示”を求めても、相手が素直に出すとは限りません。むしろ、「証拠を見せろ」という姿勢が、交渉を硬直化させることもあります。

どんな証拠があるのかチェックしたい方は、不倫の証拠一覧をご覧ください。

坂尾陽弁護士

不倫の証拠は残していないはずと思っていても、 不倫当事者が自白している可能性もあります。証拠は不倫後にも生まれることに注意しましょう。

相手の弁護士に電話する前に:言質を取られないための基本

通知書を受け取ると、「誤解だ」「事実と違う」「いくらなんでも高すぎる」と言いたくなるのが普通です。ただし、相手方弁護士に直接電話するのは、慎重であるべきです。

電話で聞かれやすいことは、だいたい決まっている

電話をすると、次のような質問が出やすいです。

  • 不貞行為を認めるのか、否認するのか
  • いつから、どのくらいの期間なのか
  • 相手(配偶者側)の婚姻を知っていたのか
  • 請求金額を支払う意思はあるのか

これらは一見「確認」に見えますが、実際には“争点の固定”や“あなたの発言の確保”につながりやすい質問です。中途半端に答えると、後で撤回しづらくなります。

基本方針は「回答は書面で整理して行う」

相手方弁護士に連絡する必要があるとしても、基本は書面(回答書)で整理して返す方が安全です。書面なら、次のメリットがあります。

  • こちらの主張がブレない(勢いで言い過ぎない)
  • 「否認する点」「認める点」「不明な点」を切り分けられる
  • 相手の反応も書面で残り、後から争いにくい

もし電話が来た場合は、無理にその場で結論を言わず、たとえば次のように“時間を取る”のが無難です。

  • 「いま手元に資料がないので、確認して折り返します」
  • 「回答は書面で差し上げたいので、書面でやり取りをお願いします」
  • 「期限を確認の上、回答方針を整理して返答します」

ここでのポイントは、「事実関係の核心(不貞の有無・期間・金額の支払意思)」に踏み込まないことです。

(参考)内容証明の回答書(返事)の書き方

自分の弁護士には嘘をつかない(守秘義務が前提)

一方で、あなたが弁護士に相談・依頼するなら、その弁護士には事実関係を正確に伝える必要があります。弁護士は守秘義務を負っており、依頼者の事情を外に漏らす立場ではありません。

「弁護士にまで嘘をついた方が得では?」と思うかもしれませんが、弁護士が誤った前提で対応すると、回答書の内容や交渉方針がズレて、かえって不利になります。

坂尾陽弁護士

相手に話す前に、まず“自分側の事実整理”を終えるのが安全です。自分の弁護士に嘘をつくのは絶対にやめましょう。

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通知が事実無根・誇張だと思う場合の対応方針(無視・反論・様子見)

ここからは、「書かれている内容が嘘っぽい」「事実無根だ」「誇張されている」というケースの動き方です。

結論としては、“一律に無視が正解”でも、“すぐ反論が正解”でもありません。 重要なのは、放置したときに不利益が現実化するリスクがあるかどうかです。

無視してよい可能性があるケース/危険なケース

無視が「比較的」許容されやすいのは、たとえば次のような場合です(ただし断言はできません)。

  • 期限の定めが曖昧で、今後の手続の記載も薄い
  • 請求内容が支離滅裂で、相手方の連絡先や代理権が不明確
  • 明らかにスパム的で、正規の弁護士・事務所の確認が取れない

反対に、放置が危険になりやすいのは次のような場合です。

  • 「訴訟提起」「裁判」など次の手が明記され、期限も切られている
  • 会社・家族・取引先など第三者への連絡を示唆している
  • あなたの生活に直撃する要求(接触禁止、職場への通告など)が含まれる

とくに「第三者に言う」「職場に言う」といった記載があると、精神的に追い詰められがちです。ただ、ここも“感情で即電話”が一番危険です。必要なら、弁護士に間に入ってもらい、窓口を一本化して対応する方が、トラブルを拡大させにくくなります。

(参考)通知書・内容証明を無視するとどうなる?

坂尾陽弁護士

実在する弁護士からの通知書なら、嘘っぽいと思っても必ず対応しましょう。

反論するなら「書きすぎない」「争点を増やさない」

事実無根・誇張だとしても、反論文(回答書)で書きすぎるのは禁物です。よくある失敗は、感情的に長文を書いてしまい、

・相手に突っ込まれる余地(矛盾、言い過ぎ)を増やす
・こちらの認めたくない事実を自分から書いてしまう
・余計な争点(名誉毀損だ、脅迫だ等)を先に広げてしまう

といった状態に陥ることです。

反論するときの基本は、次の「型」に寄せると安全です。

  • 相手の主張の要点を短く整理する(何を請求しているのか)
  • 否認する点は明確に否認する(ただし理由の書きすぎに注意)
  • 事実関係が不明な点は「確認中」として留保する
  • 連絡方法は書面を希望する旨を伝える(電話を避ける)

書面の目的は「ケンカに勝つ」ことではなく、「あなたが不利な状況に追い込まれない形で、交渉の土俵を整える」ことです。

最低限やるべき「保存」と「時系列メモ」

相手の通知が嘘・誇張の疑いがあるときほど、こちらは淡々と“後で確認できる形”を作るのが有効です。最低限、次はやっておきましょう。

  • 通知書そのものと封筒を保管する(到達日が重要になることがある)
  • 相手方の請求内容を、時系列でメモする(いつ、何を言われたか)
  • 電話・SMS・メール等の連絡履歴は消さずに保存する
  • 返答期限があるなら、カレンダーに入れて管理する

「証拠集め」をこの段階で頑張りすぎる必要はありません。まずは、あなた側の整理を終え、必要なら弁護士にそのまま渡せる状態にしておくことが重要です。

(参考)内容証明が届いたら最初にやること

ここまでが、「通知が嘘・事実無根(あるいは誇張)かもしれない」と感じたときの初動です。次の章では、不貞行為が事実だった場合に“嘘で否認する危険”や、損をしない着地の方向性を整理します。

不貞行為が事実なら「嘘で否認」は危険:損をしない着地を考える

通知書・内容証明を受け取ったとき、「証拠が弱そうなら否認し続ければ逃げられるのでは?」と考える方もいます。しかし、不貞行為が事実である場合に“嘘で否認”を続けるのは、結果として損になりやすいのが現実です。

もちろん、事実無根であれば否認(反論)するのは当然です。ここで言う「危険」とは、本当は不貞があるのに、逃げ切ろうとして嘘を重ねるケースのことです。

嘘で否認を続けると不利になりやすい3つの理由

嘘で否認を続けることのデメリットは、大きく分けると次のとおりです。

  • 交渉で終われるはずの話が、裁判に進みやすくなる
    (相手は「話にならない」と判断し、訴訟で決着をつけようとします)
  • あなたの発言がブレるほど、相手に“突かれるポイント”が増える
    (時系列・回数・関係性などで矛盾が出ると、信用性が落ちます)
  • 「不自然な否認・弁解」が、精神的苦痛を増大させた事情として扱われ得る
    (結論として、慰謝料の判断で不利に働く可能性があります)

また、嘘をついた結果として「電話で認めてしまった」「書面で不用意な記載をしてしまった」など、**こちら側が“自分で証拠を作ってしまう”**形になることもあります。

注意

相手の弁護士から「電話で確認したい」と言われても、焦って説明しないでください。
その場の発言が、あとで不利に使われることがあります。

裁判例:否認を続けた態度が慰謝料額の判断事情として触れられた例

「嘘をついたら必ず慰謝料が増える」と断定はできません。ただ、裁判では、行為の内容だけでなく、当事者の対応・態度も含めて総合判断されます。

たとえば、東京地裁平成22年3月25日判決では、被告の不貞期間は約5か月でしたが、判決は慰謝料として160万円を認定しています。判断の事情として、被告が当初は誠実さを見せた面がある一方で、訴訟では原告から客観的証拠が提出されるまで不貞を否認する態度に出て、原告の精神的苦痛を増大させたことなどが挙げられています。

ここから言えるのは、次のような点です。

  • 不貞期間が短めでも、事情次第で慰謝料が高めに認定されることがある
  • 「不自然な否認・弁解」は、裁判での印象を悪くする要素になり得る

「短い関係だから大丈夫」「証拠が弱そうだから逃げられる」といった期待で嘘を重ねるより、早い段階で着地(交渉で終える)に切り替える方が安全です。

不貞が事実の場合の現実的な対応:ゴールは「裁判回避」と「条件の整理」

不貞が事実の場合、あなたにとって現実的なゴールは、次の2つに集約されます。

  • できるだけ裁判にせず、交渉で終える(時間と負担を減らす)
  • 支払条件を整理し、負担をコントロールする(減額・分割・条項)

そのための基本的な進め方は、次のイメージです。

  • 期限を確認し、返答の方針を決める(放置はしない)
  • 連絡は基本的に“書面ベース”に寄せる(電話での言質を避ける)
  • 事実関係(認める点・争う点・不明点)を切り分ける
  • 金額・支払方法・接触禁止など「条件面」を中心に整理する

減額の余地や交渉の組み立ては個別事情で大きく変わります。自分で相手弁護士とやり取りするのが不安なら、早めに弁護士へ相談し、窓口を一本化することも検討してください。

(参考)不倫慰謝料の減額交渉|返信文の例文テンプレ

相手の弁護士の通知が“行き過ぎ”の場合:逆に損害賠償が問題になることも

ここまでは、主に「請求された側(不貞を疑われた側)」が損をしないための初動を解説してきました。

一方で、通知書・内容証明の内容ややり方が、場合によっては相手側にとって不利(違法評価)になり得ることもあります。だからといって、あなたが感情的に反撃したり、相手を煽るような対応をするのは危険です。

大切なのは、「違法かもしれない」からといって自己判断で突っ込まず、記録を残し、冷静に対処することです。

「職場へ通告」「第三者へ広める」タイプの記載は要注意

通知書に、次のような記載があると、非常に不安になると思います。

  • 支払がなければ職場(勤務先)に知らせる
  • 家族や関係者に連絡する
  • 会社に“記録を添えて報告する” などの第三者開示を示唆する

この種の対応は、事案によっては正当化される余地がゼロではありませんが、少なくとも「交渉の手段」として乱用すると、プライバシー侵害など別の問題を生みやすい領域です。

あなたとしては、まずは次の対応を徹底してください。

  • 書面(封筒も含む)をそのまま保管する
  • 電話が来ても、その場で認めたり反論したりしない
  • 期限管理だけ先に行い、返答は書面で整理する

裁判例:明確な証拠がないのに断定・勤務先への通告を進め、損害賠償が認められた例

交渉のやり方が行き過ぎると、請求された側からの損害賠償が認められることがあります。

東京地裁平成24年12月21日判決では、本訴では不貞行為そのものは認められない一方で、接吻・抱擁など婚姻共同生活を害する行為が不法行為として慰謝料等が一部認められています。

注目すべきは反訴(請求された側からの請求)で、明確な資料がないのに不貞を断定し、支払がなければ勤務先に通告する旨を予告・実行するなどの交渉態様について、「合理的な対話を進めるものとはいい難く、許容範囲を超える」と判断され、勤務先への通知がプライバシー侵害等として問題となり、結果として逸失利益・慰謝料・弁護士費用の合計で約193万円の賠償が認められています。

結果的に、弁護士が通知書において不貞行為があると嘘をついた形になり、交渉態様等も踏まえて逆に損害賠償が認められています。

この裁判例からの教訓は、請求された側から見ると次のとおりです。

  • 不貞行為があると弁護士が嘘をつく可能性は否定できない
  • 相手の通知が強い言い回しでも、すぐに「確定」とは限らない
  • 職場への通告など“第三者を巻き込む動き”は、行き過ぎれば別の争いになり得る
  • ただし、あなた自身が感情的に動くほど、状況は悪化しやすい

「相手が違法だ!」と決めつけて争点を増やす前に、まずは落ち着いて、通知内容を持って弁護士に相談し、どこまで反論するか(または沈黙するか)を設計するのが安全です。

(参考)内容証明の効果とは?法的効力・できること/できないこと

坂尾陽弁護士

弁護士の嘘が原因で損害賠償まで認められるのは、あくまでレアケースです。損害賠償まで認められたのは必要性・相当性がないのに勤務先へ通知したことが主な要因でしょう。

よくある質問

相手の弁護士に「本当に証拠があるのか」聞いてもいいですか?

おすすめしません。交渉段階では、相手が証拠を開示しないことも多く、むしろ「証拠がないなら…」という駆け引きが混ざると、電話で言質を取られるリスクが上がります。

どうしても確認したい場合でも、あなたが直接電話するのではなく、弁護士を通じてやり取りする方が安全です。

内容証明は無視しても不利になりませんか?

「必ず不利」とも「必ず大丈夫」とも言えません。

ただ、無視を続けると、相手が訴訟に切り替える可能性は上がります。少なくとも、届いた書面は保管し、期限を確認し、「返すのか/返さないのか/弁護士を立てるのか」を決めましょう。

(参考)通知書・内容証明を無視するとどうなる?

相手方弁護士から電話が来たら、出ない方がいいですか?

結論としては、その場で話を進めないことが重要です。出たとしても、事実関係や支払の意思など核心には踏み込まず、

  • 「確認して書面で回答します」
  • 「電話ではなく書面でお願いします」

のように“持ち帰る”対応が安全です。折り返しも同様で、準備なしに折り返して結論を言わないでください(参考:不倫中に弁護士から電話が来たら)。

訴状が届いたら、まず何をすればいいですか?

訴状(裁判所からの書面)が届いたら、内容証明とは緊急度が違います。原則として、

  • 期限(答弁書の提出期限など)を確認する
  • すぐに弁護士へ相談する

の順で動いてください。放置すると欠席判決など、取り返しがつきにくい不利益につながることがあります。

(参考)不倫慰謝料の訴状が届いた直後のToDo

「既婚者だと知らなかった」「だまされていた」場合でも請求されますか?

状況によります。慰謝料の請求が認められるかどうかは、一般に「既婚だと知っていたか(故意)」「注意すれば知れたか(過失)」などが問題になります。

大事なのは、「知らなかった」と主張するにしても、勢いで断言せず、経緯(いつ知ったのか、どのような説明を受けたのか)を整理してから、方針を決めることです。無理に嘘を作ると、後で矛盾が出て不利になりやすいので注意してください。

詳しくは不倫慰謝料を請求できる条件のまとめページをご覧ください。

まとめ

弁護士名義の通知書・内容証明に「不貞行為」「証拠がある」などと書かれていても、最初にやるべきことは“証拠の有無の詮索”ではなく、初動を誤らないことです。

  • まずは期限・請求内容・事実関係を整理し、電話で話を進めない
  • 事実無根なら、書面での反論(回答書)も含めて冷静に方針を決める
  • 不貞が事実なら、嘘で否認を重ねるより「交渉で終える着地」を考える
  • 職場への通告など“行き過ぎた対応”が疑われるときは、記録を残して相談する

坂尾陽弁護士

不貞行為で弁護士から来た通知書に嘘があると感じた場合は、自分自身も弁護士に相談してみましょう!

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