不倫中に弁護士から電話|折り返す?無視は?対応の基本と注意点

不倫中に弁護士から電話が来た場合、突然の連絡に動揺して、その場で何を答えればよいのか分からなくなることがあります。相手方弁護士からの電話は、慰謝料請求の前段階であることもあれば、請求を進めるための本人確認や連絡先確認であることもあります。

もっとも、弁護士から電話が来たからといって、その場で不倫を認めたり、慰謝料の支払いを約束したりする必要はありません。まずは、誰の代理人として連絡しているのか、どのような用件なのか、本当に弁護士からの連絡なのかを確認し、具体的な請求内容は書面またはメールで送ってもらうのが基本です。

坂尾陽弁護士

突然の電話でも、最初の目的は「答えること」ではなく「安全に確認して記録すること」です。

弁護士からの電話を受けたときは、次の点を押さえて対応しましょう。

  • 完全に無視し続けるのは避ける
  • 電話では、不倫の事実・肉体関係・支払意思を答えない
  • 弁護士名・法律事務所名・誰の代理人かを確認する
  • 請求内容・金額・根拠は、書面またはメールで送ってもらう
  • 弁護士を立てる予定があるなら、自分で詳しく話す前に相談する
(執筆者)弁護士 坂尾陽(Akira Sakao -attorney at law-)

2009年      京都大学法学部卒業
2011年      京都大学法科大学院修了
2011年      司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~     アイシア法律事務所開業

不倫慰謝料に詳しい坂尾陽弁護士

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不倫で弁護士から電話が来たら、まずどう対応すべきか

最初に重要なのは、電話に出るか出ないかよりも、電話で何を話さないかです。相手方弁護士は、相手配偶者などの代理人として連絡しているため、あなたの話した内容が相手方の主張や交渉材料として整理される可能性があります。

そのため、電話に出た場合でも、折り返す場合でも、いきなり事実関係を説明したり、請求額について意見を述べたりする必要はありません。まずは用件確認にとどめ、具体的な回答は「書面を確認してから」「弁護士に相談してから」と伝えるのが安全です。

完全無視は避けるが、電話で認める必要はない

相手方弁護士からの電話を、理由なく無視し続けるのは避けた方がよいです。連絡が取れない状態が続くと、通知書や内容証明郵便の送付、住所調査、訴訟提起など、別の手段に進む可能性があります。

ただし、無視しないことと、電話で不倫を認めることは別です。電話に出たからといって、肉体関係の有無、相手が既婚者だと知っていたか、慰謝料を支払う意思があるか、いくらなら支払えるかを答える必要はありません。

とくに、次のような発言は、後から争いにくくなることがあります。

  • 「不倫していました」と認める発言
    不貞行為の有無や期間について、相手方に有利な説明として扱われる可能性があります。
  • 「支払います」と約束する発言
    金額や条件を詰めていなくても、支払意思を示したものとして受け取られることがあります。
  • 「すみません」「もう会いません」と安易に約束する発言
    謝罪、接触禁止、違約金などの条件に関する交渉へつながることがあります。

まずは、相手の身元と用件を確認し、具体的な回答は保留しましょう。請求全体の初動については、不倫慰謝料を請求されたらどう対応するかでも整理しています。

折り返す場合も、用件確認と書面連絡の依頼にとどめる

不在着信に折り返す場合は、電話をかける前に、着信番号、留守電の内容、SMSの有無、相手方の法律事務所名などをメモしておきます。準備がないまま折り返すと、突然質問されて不用意に答えてしまうことがあるためです。

折り返したときは、まず次の事項だけを確認すれば足ります。

  • 法律事務所名
  • 担当弁護士名
  • 誰の代理人として連絡しているのか
  • 電話の用件
  • 今後の連絡方法
  • 請求内容を書面またはメールで送ってもらえるか

電話で詳しく説明を求められた場合は、「具体的な請求内容は書面またはメールでお送りください」「弁護士に相談してから回答します」と伝えれば足ります。相手方弁護士の質問に合わせて、その場で認否や金額を答える必要はありません。

弁護士を立てる予定なら、自分で詳しく話す前に相談する

すぐに弁護士へ依頼する予定がある場合は、自分で相手方弁護士と詳しく話す前に、着信履歴、留守電、SMS、通話メモを保存し、相談先の弁護士から相手方弁護士へ連絡してもらう方が安全です。

弁護士を立てると、以後の連絡窓口を一本化できます。本人が相手方弁護士と直接話し続けると、説明の一貫性が崩れたり、必要以上に譲歩したりするおそれがあるため、依頼する見込みがあるなら早めに方針を決めましょう。

一方で、まだ弁護士に依頼するか決めていない場合でも、完全に放置する必要はありません。最低限の用件確認をしたうえで、書面やメールで請求内容を送ってもらい、それをもとに対応を検討する流れが考えられます。

弁護士からの初回連絡にはどのようなパターンがあるか

相手方弁護士からの初回連絡は、いきなり電話だけで来るとは限りません。着信の回数、留守電の有無、SMSや通知書との関係によって、読者が置かれている状況は少しずつ異なります。

ただし、着信パターンだけで「必ず折り返すべき」「絶対に待ってよい」と機械的に判別するのは危険です。ここでは、行動を決めるための目安として整理します。

  • 一回だけ着信があった場合
    すぐに折り返さず、まず番号・法律事務所名・留守電の有無を確認する余地があります。準備なく電話すると、用件を確認する前に質問へ答えてしまうことがあるためです。
  • 複数回着信がある場合
    相手方が連絡を継続して取ろうとしている可能性があります。放置が続くと、書面送付や別の連絡手段へ進むことがあるため、用件確認の準備をした方がよいです。
  • 留守電が残っている場合
    弁護士名、法律事務所名、依頼者、折り返し先などが残っていることがあります。留守電は消さず、日時と内容をメモしておきましょう。
  • SMSが届いている場合
    弁護士名や事務所名が書かれていても、すぐに個人情報や事実関係を返信しないことが大切です。電話番号や事務所情報を確認したうえで、必要なら書面またはメールでの連絡を求めます。
  • 通知書や内容証明が届く前後の場合
    電話の後に通知書が届くことも、通知書の送付前に電話で連絡先を確認されることもあります。書面が届いた場合は、電話だけで処理せず、書面の内容と回答期限を確認します。

一回だけの着信なら、すぐ折り返さず準備する余地がある

一回だけの着信で、留守電もSMSもない場合は、すぐに折り返さなければならないとは限りません。まずは、番号検索で法律事務所の公式サイトが出てくるか、留守電が残っていないか、同じ番号から再度連絡が来るかを確認します。

もっとも、「一回だけなら無視してよい」と決めつけるのも適切ではありません。相手方が通知書を送る前に連絡先を確認しようとしている場合や、すでに何らかの請求を準備している場合もあるためです。

折り返すなら、先にメモを用意し、確認する事項を決めてから電話しましょう。目的は、相手の身元と用件を確認することであり、電話で自分の事情を詳しく説明することではありません。

複数回の着信や留守電がある場合は、放置しない

同じ法律事務所や弁護士から複数回着信がある場合、または留守電で折り返しを求められている場合は、放置を続けない方がよいです。相手方が連絡不能と判断すると、通知書の送付、住所調査、勤務先等への連絡、訴訟準備へ進む可能性があります。

ただし、この場合でも、慌てて電話で認める必要はありません。留守電に残っている情報を整理し、弁護士名・事務所名・用件・折り返し先を確認したうえで、必要なら「請求内容は書面またはメールで送ってください」と伝えます。

SMSや通知書が来た場合は、電話対応だけで完結させない

SMSで弁護士名や法律事務所名が届いた場合でも、SMSだけで事実関係を説明したり、支払意思を返信したりするのは避けましょう。SMS、LINE、メール、電話など連絡手段ごとの注意点は、LINE・メール・電話で不倫慰謝料を請求された場合の対応で詳しく整理しています。

また、通知書や内容証明が届いている場合は、電話よりも書面の内容が重要になります。請求金額、請求の根拠、回答期限、振込先、求められている約束の内容を確認し、電話で即答せず、書面を前提に対応を検討します。内容証明が届いた後の初動は、不倫慰謝料の内容証明が届いた場合の対応も参考になります。

なぜ通知書ではなく電話で連絡してくるのか

不倫慰謝料の請求では、通知書や内容証明郵便で連絡が来ることもあります。それでも、最初に電話が来る場合があるのは、相手方弁護士にとって、電話の方が早く確認できる事項があるためです。

電話の目的は一つではありません。住所が分からない、本人確認をしたい、今後の連絡方法を決めたい、早期に反応を見たい、支払意思や事実関係について言質を取りたいなど、複数の事情が重なっていることがあります。

住所が分からず通知書を送れない可能性がある

相手方があなたの電話番号やSNSアカウントを把握していても、住所までは分かっていないことがあります。この場合、通知書を送る前に、電話で住所やメールアドレスなどの連絡先を確認しようとすることがあります。

住所を聞かれたからといって、その場で直ちに答えなければならないとは限りません。一方で、住所を伝えないまま放置すれば、相手方弁護士が住所調査を進めたり、勤務先や実家など別の連絡先に書面や連絡が及ぶリスクが残ります。

そのため、住所をすぐ伝えることに抵抗がある場合でも、単に拒否して終わらせるのではなく、「まずはメールで請求内容を送ってください」「書面で請求金額・根拠・回答期限を明らかにしてください」と伝える方法が考えられます。住所を聞かれた場合の具体的な対応は、後の見出しで詳しく整理します。

本人確認や今後の連絡方法を確認したい場合がある

弁護士が電話をかけてくる目的は、請求内容をいきなり詰めることだけではありません。そもそもその電話番号を使っているのが本人なのか、今後どの方法で連絡すればよいのかを確認するために電話している場合もあります。

この場合でも、本人確認に応じる範囲には注意が必要です。氏名や用件確認のための最低限のやり取りはあり得ますが、住所、勤務先、家族構成、収入、事実関係などを、相手の求めに応じて広く話す必要はありません。

まずは、相手方に弁護士名、法律事務所名、所属弁護士会、誰の代理人かを確認しましょう。本当に弁護士か確認できていない段階では、個人情報や不倫の具体的な事実を話さないことが大切です。

突然の電話で反応や言質を確認したい場合がある

通知書は、受け取った側が内容を読んでから対応を考える時間があります。これに対して、突然の電話は、準備がない状態で質問されるため、動揺して不用意な発言をしやすくなります。

もちろん、弁護士からの電話が常に不当な目的で行われるわけではありません。しかし、電話で「不倫をしていたのですね」「肉体関係はありましたね」「慰謝料を支払う意思はありますか」などと聞かれ、反射的に答えてしまうと、その発言が相手方の交渉材料になることがあります。

注意

電話で「認めます」「払います」「謝ります」と答えると、後から発言の意味を争いにくくなることがあります。質問に即答せず、「弁護士に相談してから回答します」と伝えましょう。

「証拠がある」と言われた場合も、電話で証拠の中身を探ろうとして長く話すのは避けた方が安全です。証拠の種類や請求の根拠は、書面またはメールで具体化してもらいましょう。証拠があると言われた場合の見方は、弁護士から不倫の証拠があると言われた場合の確認ポイントで詳しく解説しています。

早期示談や接触停止を求めたい場合もある

弁護士からの電話では、慰謝料の支払いだけでなく、相手との接触をやめること、今後連絡しないこと、一定の期限までに回答することなどを求められる場合があります。早期に話し合いをまとめたいという意図があることもあります。

しかし、電話で条件を急いで決める必要はありません。接触禁止、違約金、求償権、支払期限、分割払いなどの条件は、後から大きな不利益につながることがあります。電話では用件を確認し、条件は書面で確認してから検討しましょう。

結局のところ、弁護士から電話が来た理由を正確に見極めるには、相手の身元、依頼者、用件、請求内容、今後の連絡方法を落ち着いて確認する必要があります。次の段階では、本当に弁護士からの電話なのかを確認したうえで、自分で対応するか、弁護士に任せるかを判断していきます。

本当に弁護士からの電話か確認する方法

相手が「弁護士です」と名乗ったとしても、身元を確認しないまま、不倫の事実や住所、勤務先、支払意思を話す必要はありません。電話は相手の顔が見えないため、弁護士名や法律事務所名を聞き間違えていることもあれば、法律事務所を名乗る不審な連絡である可能性もあります。

本当に弁護士からの電話かを確認することは、相手を疑って争うためではなく、安全に連絡を受けるための初動です。電話に出たら、まず次の事項を落ち着いて確認しましょう。

  • 弁護士名
  • 法律事務所名
  • 所属弁護士会
  • 誰の代理人として連絡しているのか
  • 電話の用件
  • 折り返し先の電話番号

これらを確認する前に、相手から「肉体関係はありましたね」「慰謝料を支払う意思はありますか」などと聞かれても、回答する必要はありません。まずは相手の身元と用件を確認し、具体的な回答は後日に留保します。

弁護士名・事務所名・所属弁護士会を確認する

最初に聞くべきなのは、弁護士名、法律事務所名です。相手が「〇〇法律事務所の弁護士です」と名乗った場合でも、担当弁護士の名前を聞かずに話を進めないようにしましょう。

あわせて、誰の代理人として連絡しているのかも確認します。不倫慰謝料の場面では、不倫相手の配偶者、配偶者本人等から依頼を受けた弁護士が連絡してくることがあります。誰の代理人かを確認することで、何についての連絡なのか、今後のやり取りをどのように管理すべきかが分かります。

相手が依頼者名を伝えたとしても、その場で「その人とは交際していました」「既婚者だと知っていました」などと返す必要はありません。代理人関係を確認することと、事実関係を認めることは別です。

日弁連の弁護士検索や事務所公式サイトで確認する

電話を切った後は、日弁連の弁護士検索や法律事務所の公式サイトで、弁護士名、所属弁護士会、事務所情報を確認します。事務所名だけで判断するのではなく、弁護士名と所属、事務所の所在地、代表番号などを組み合わせて確認するのが安全です。

日弁連の検索だけで十分に確認できない場合や、着信番号と公式サイトの電話番号が一致しない場合は、法律事務所名や着信番号を検索し、公式サイトに掲載されている代表番号へかけ直す方法もあります。検索結果に似た名称の事務所が複数出ることもあるため、所在地や弁護士名も照合しましょう。

MEMO

ひまわりサーチなど一部の検索サービスは任意登録制のものがあります。検索で見つからないだけで直ちに「弁護士ではない」と決めつけず、日弁連の弁護士検索、所属弁護士会、事務所公式サイトを組み合わせて確認しましょう。

不審な場合は、その場で個人情報や事実関係を話さない

相手が弁護士名や事務所名をはっきり言わない、所属弁護士会を答えない、公式サイトの番号と一致しない、やたらと急いで住所や勤務先を聞いてくるといった場合は、その場で詳しい話を続ける必要はありません。

このような場合は、「弁護士名と事務所名を確認してから折り返します」「公式サイトの代表番号へかけ直します」と伝えて、いったん電話を切っても構いません。不審な電話に対して、住所、勤務先、家族構成、交際経緯、肉体関係、支払意思を話してしまうと、後から情報の回収が難しくなります。

本当に弁護士からの電話であると確認できた後でも、電話で話す範囲は限定すべきです。次に、自分で相手方弁護士と話すべきか、それとも自分の弁護士に任せるべきかを整理します。

弁護士と話すべきか、話さないべきか

相手方弁護士からの電話だと確認できた後は、「電話に出るかどうか」だけでなく、誰を窓口にするかを考える必要があります。ここで重要なのは、こちらが弁護士を立てる予定があるかどうかです。

すぐに弁護士へ依頼する予定がある場合と、自分で当面対応する場合とでは、電話で話す範囲が変わります。ただし、どちらの場合でも、電話で認否、金額、支払意思、謝罪、接触禁止などの条件を決めないという基本は同じです。

弁護士を立てる場合は、本人が詳しく話す前に窓口を一本化する

不倫慰謝料を請求される可能性があり、すぐに自分の弁護士へ相談・依頼するつもりがある場合は、本人が相手方弁護士と詳しく話す前に、相談先の弁護士から相手方弁護士へ連絡してもらうのが安全です。

この場合、本人が行うべきことは、相手方弁護士への説明ではなく、連絡状況の保存と相談準備です。

  • 着信履歴を保存する
    着信日時、電話番号、着信回数をスクリーンショットやメモで残します。
  • 留守電・SMSを保存する
    弁護士名、事務所名、用件、折り返し先が分かる情報を削除しないようにします。
  • すでに話した内容をメモする
    いつ、誰に、何を聞かれ、何と答えたかをできるだけ早く記録します。
  • 相手方弁護士への連絡を相談先に任せる
    弁護士を立てる場合は、以後の連絡窓口を自分の弁護士に一本化できます。

弁護士に相談する前に折り返す必要がある場合でも、詳しい事実関係は話さず、「弁護士に相談してから連絡します」と伝える程度で足ります。不倫慰謝料について弁護士に相談する準備や流れは、不倫慰謝料を弁護士に相談する方法で整理しています。

弁護士を立てない場合でも、電話で実質交渉しない

弁護士を立てずに自分で対応する場合でも、相手方弁護士からの電話を完全に放置するのは避けた方がよいです。もっとも、自分で対応するからといって、電話で慰謝料交渉を進める必要はありません。

自分で対応する場合の電話の目的は、次の範囲に限定しましょう。

  • 相手方弁護士の身元を確認する
  • 誰の代理人かを確認する
  • 電話の用件を確認する
  • 請求内容を書面またはメールで送ってもらう
  • 回答期限と今後の連絡方法を確認する

反対に、電話で不倫を認める、慰謝料の支払いを約束する、請求額に対して「高すぎる」「払えない」と感情的に反論する、謝罪や接触禁止をその場で約束することは避けましょう。電話での不用意な発言は、後から交渉の出発点になってしまうことがあります。

電話に限らず、慰謝料請求を受けた直後の行動には注意点があります。電話以外のNG対応も確認したい場合は、不倫慰謝料を請求されたときのNG行動も参考になります。

相手方本人とは直接話さず、弁護士経由にする

相手方弁護士が入っている場合、相手方本人へ直接電話したり、会いに行ったりするのは避けるべきです。謝罪したい、事情を説明したい、誤解を解きたいという気持ちがあっても、直接連絡すると、さらに感情的な対立が深まったり、追加の証拠を作ってしまったりすることがあります。

逆に、相手方に弁護士がいるにもかかわらず、相手方本人から連絡が来た場合も、長く話さず、「弁護士の先生を通じてご連絡ください」と伝えるのが基本です。相手方弁護士が窓口になっているのであれば、やり取りをその窓口に集約した方が、言った・言わないのトラブルを減らしやすくなります。

次に、自分で相手方弁護士へ電話対応する場合に、具体的に何を確認し、どのように回答を保留すればよいかを整理します。

自分で電話対応する場合に確認すること

自分で相手方弁護士と電話対応する場合は、話の流れに任せて答えるのではなく、確認する事項をあらかじめ決めておくことが大切です。電話対応の目的は、相手の主張に反論することではなく、請求内容を安全に把握し、書面で検討できる状態にすることです。

電話を始める前に、手元にメモを用意し、相手の発言をできるだけ正確に記録しましょう。スマートフォンで受けた場合も、通話後すぐに、日時、相手の氏名、聞かれたこと、自分が答えたことをメモしておくと、後から対応方針を整理しやすくなります。

最初に相手の身元・代理人関係を確認する

電話の冒頭では、まず相手の身元と代理人関係を確認します。ここを曖昧にしたまま会話を続けると、誰から何を請求されているのか分からないまま、不利な発言をしてしまうことがあります。

確認事項は、次のとおりです。

  • 法律事務所名
  • 担当弁護士名
  • 所属弁護士会
  • 依頼者名
  • 電話の用件
  • 今後の連絡方法

この段階で使える言い方は、次のようなものです。

  • 「どちらの法律事務所の、どなたからのご連絡でしょうか。」
    最初に、法律事務所名と担当者名を確認します。
  • 「どなたの代理人としてご連絡されていますか。」
    依頼者が誰なのかを確認します。ただし、依頼者名を聞いても事実関係を認める必要はありません。
  • 「本件のご用件を簡潔に教えてください。」
    慰謝料請求なのか、連絡先確認なのか、書面送付のための連絡なのかを確認します。

ここで相手から具体的な質問を受けても、すぐに答える必要はありません。身元確認と用件確認を終えるまでは、事実関係の説明に入らないようにしましょう。

請求内容は書面またはメールで送ってもらう

電話で請求内容を口頭説明されても、金額、根拠、問題とされている事実関係、回答期限を正確に把握するのは難しいです。相手方弁護士から慰謝料請求の話が出たら、具体的な内容は書面またはメールで送ってもらうよう求めましょう。

書面またはメールで確認したい内容は、次のとおりです。

  • 請求している慰謝料額
  • 請求額の算定根拠
  • 問題とされている事実関係
  • 相手方が持っている証拠の概要
  • 求められている対応内容
  • 回答期限

電話では、次のように伝えるとよいでしょう。

  • 「具体的な請求内容は、書面またはメールでお送りください。」
    口頭のやり取りだけで進めず、検討できる形にしてもらいます。
  • 「請求金額、算定根拠、問題とされている事実関係、回答期限を記載してください。」
    後から確認すべきポイントを明確にします。
  • 「内容を確認してから、必要に応じて回答します。」
    その場で認める、払う、謝るといった回答を避けます。

通知書や内容証明に対する回答書の作成が必要になった場合は、電話で結論を出さず、文面を整えて回答する方が安全です。書面回答の考え方は、内容証明の回答書の書き方で詳しく整理しています。

その場で回答せず、相談後に返答すると伝える

相手方弁護士から、肉体関係の有無、既婚者だと知っていたか、請求額を支払う意思があるか、いつまでに支払えるかなどを聞かれることがあります。しかし、これらは慰謝料請求の成否や金額に直結しやすい事項です。

その場で答えに詰まったときは、無理に説明しようとせず、次のように回答を保留します。

  • 「弁護士に相談してから回答します。」
  • 「現時点では、事実関係について回答を差し控えます。」
  • 「請求内容を書面で確認してから検討します。」
  • 「本日は用件確認までにさせてください。」

回答を保留することは、相手方を無視することとは違います。むしろ、事実関係や金額を正確に確認しないまま電話で答える方が危険です。電話対応では、身元確認、用件確認、書面送付の依頼、回答期限の確認までを行い、実質的な回答は書面確認後に行うようにしましょう。

また、通話が長くなると、相手の質問に合わせて余計な説明をしてしまいやすくなります。時間に余裕がない場合や動揺している場合は、「この後予定があるため、本日は用件確認だけにさせてください」と伝えて、電話を終えることも検討しましょう。

住所を聞かれた場合はどうすべきか

相手方弁護士から電話で住所を聞かれると、「教えたらすぐに内容証明が届くのではないか」「家族に知られるのではないか」と不安になることがあります。住所は重要な個人情報ですから、相手が弁護士を名乗っただけで、確認もしないまま伝える必要はありません。

一方で、住所を聞かれている場面では、相手方が今後の請求書面を送る方法を探している可能性があります。住所を答えないまま電話も放置すると、相手方弁護士が調査を進めたり、勤務先など別の連絡先へ書面や連絡が及んだりする一定のリスクがあります。

住所を聞かれたときは、単に「教えません」と拒絶して終わらせるのではなく、相手の身元と用件を確認したうえで、請求内容をどの方法で受け取るかを落ち着いて調整することが大切です。

住所が分からないため電話で確認されることがある

不倫慰謝料の請求では、相手方があなたの電話番号、LINE、SNSアカウントなどを把握していても、住所までは分かっていないことがあります。この場合、通知書や内容証明を送る前に、相手方弁護士が電話で住所や連絡方法を確認しようとすることがあります。

電話で住所を聞かれた場合は、まず次の点を確認しましょう。

  • 弁護士名と法律事務所名
  • 所属弁護士会
  • 誰の代理人として連絡しているのか
  • 住所を確認する目的
  • 送付予定の書面の内容
  • 回答期限や今後の連絡方法

これらを確認せずに住所だけ伝えると、何についての書面が届くのか、誰から請求されているのか、いつまでに対応すべきなのかが分からないまま進んでしまいます。住所確認の前提として、相手の身元と用件を確認することが必要です。

また、住所を伝えるかどうかを迷う場合は、その場で即答せず、「請求内容と送付予定の書面の概要を確認したうえで判断します」と伝えても構いません。住所を聞かれた場面でも、事実関係や支払意思まで一緒に答える必要はありません。

住所を教えない場合も、調査や別連絡先への送付リスクは残る

住所を伝えなければ、相手方からの書面が届かないまま終わるとは限りません。相手方弁護士が、依頼者から得た情報や法的手続に必要な調査を通じて、住所や勤務先などの連絡先を確認しようとすることがあります。

実務上、連絡先がはっきりしない場合に、勤務先宛てに書面が送られる形になることもあります。もっとも、住所を教えなかったからといって、必ず勤務先に送られるという意味ではありません。問題は、連絡先が確定しないまま放置が続くと、相手方が別の方法で連絡を取ろうとするリスクが残るという点です。

住所を伝えない場合に考えられるリスクは、次のように整理できます。

  • 住所調査が進む可能性
    相手方弁護士が、書面送付や訴訟準備のために住所を確認しようとすることがあります。
  • 勤務先等へ連絡や書面送付が及ぶ可能性
    自宅住所が分からない場合、勤務先、実家、その他把握されている連絡先に書面や連絡が及ぶケースがあります。
  • 通知書や内容証明への対応が遅れる可能性
    請求内容や回答期限を把握できないまま時間が経過し、対応が後手に回ることがあります。
  • 訴訟準備に進む可能性
    任意の連絡で解決できないと判断されると、訴訟を前提とした対応へ進むことがあります。

したがって、住所を教えたくない場合でも、相手方弁護士からの連絡を完全に止める方向で考えるのではなく、請求内容を安全に受け取る方法を調整する発想が重要です。

住所をすぐ伝えたくない場合は、メールで書面連絡を求める

住所をすぐに伝えることに抵抗がある場合は、まずメールで請求内容を送ってもらえないか提案する方法があります。メールであれば、請求内容、金額、根拠、回答期限を文章で確認でき、電話だけでやり取りするよりも検討しやすくなります。

電話では、次のように伝えるとよいでしょう。

  • 「住所をお伝えする前に、請求内容の概要を確認させてください。」
  • 「まずはメールで請求内容をお送りいただけますか。」
  • 「請求金額、算定根拠、問題とされている事実、回答期限を記載してください。」
  • 「内容を確認し、必要に応じて弁護士に相談してから回答します。」

ただし、メール連絡を求めれば必ず住所を伝えずに済むとは限りません。相手方が正式な通知書や内容証明の送付を希望する場合、住所の確認を求められることもあります。その場合でも、電話で事実関係や支払意思まで答える必要はなく、書面を受け取る方法についてだけ調整するのが基本です。

住所、メールアドレス、勤務先など、どの情報をどこまで伝えるかは、その後の交渉や家族・職場への影響にも関わります。不安がある場合は、住所を伝える前に、着信履歴や相手方弁護士から聞いた内容を整理して相談することを検討しましょう。

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電話で答えてはいけないこと

相手方弁護士との電話で最も注意すべきなのは、質問に合わせて事実関係や支払意思を答えてしまうことです。相手方弁護士は、依頼者の代理人として、慰謝料請求に必要な事実や交渉材料を確認しようとしている可能性があります。

電話での発言は、通話メモや録音、後日の書面に整理されることがあります。こちらとしては軽い返事のつもりでも、相手方には「不貞を認めた」「支払意思を示した」「接触禁止を約束した」と受け取られることがあります。

電話では、特に次の事項を即答しないようにしましょう。

  • 不倫を認める発言
  • 肉体関係の有無
  • 相手が既婚者だと知っていたか
  • 慰謝料を支払う意思
  • 支払える金額や支払期限
  • 謝罪の言葉
  • 「もう会わない」などの約束
  • 求償権放棄、違約金、接触禁止に関する合意

不倫・肉体関係・既婚者認識は電話で答えない

慰謝料請求では、不貞行為があったか、肉体関係があったか、相手が既婚者だと知っていたかが重要な争点になることがあります。相手方弁護士から「肉体関係はありましたよね」「既婚者だと知っていましたよね」と聞かれても、電話で即答する必要はありません。

とくに、相手方がどのような証拠を持っているのか、請求の根拠をどのように整理しているのかが分からない段階で、こちらから詳細に説明すると、かえって相手方の主張を補強してしまうことがあります。

このような質問を受けた場合は、次のように回答を留保します。

  • 「事実関係については、弁護士に相談してから回答します。」
  • 「現時点では、電話で回答することは差し控えます。」
  • 「問題とされている事実関係を書面でお送りください。」

回答を留保することは、不誠実な対応ではありません。事実関係を正確に確認し、必要な資料を見たうえで回答するための対応です。

慰謝料の金額や支払意思を即答しない

電話で「慰謝料を支払う意思はありますか」「いくらなら払えますか」「今日中に回答してください」と聞かれることがあります。しかし、請求金額の妥当性は、婚姻関係への影響、不貞期間、回数、関係解消の有無、証拠の内容、相手方夫婦の状況などによって変わります。

請求額の根拠を確認しないまま、「払います」「分割なら払えます」「〇万円なら払えます」と答えると、その発言が交渉の出発点になってしまうことがあります。たとえ支払う方向で考えている場合でも、電話では金額や期限を決めない方が安全です。

金額や支払意思を聞かれた場合は、次のように伝えましょう。

  • 「請求金額と算定根拠を書面で確認してから検討します。」
  • 「現時点で支払意思や金額について回答することはできません。」
  • 「回答期限を確認したうえで、必要に応じて書面で回答します。」

支払うかどうか、いくら支払うかは、電話の勢いで決めるべき事項ではありません。書面で請求内容を確認し、自分に有利な事情や反論の余地も整理したうえで判断しましょう。

謝罪・接触禁止・違約金を安易に約束しない

電話では、慰謝料だけでなく、「謝罪してください」「今後一切連絡しないと約束してください」「約束に違反したら違約金を支払うと認めてください」などと言われることがあります。感情的に責められると、とにかく早く電話を終わらせたい気持ちから、安易に約束してしまうことがあります。

しかし、接触禁止、違約金、求償権の放棄、口外禁止、支払期限などは、示談書の内容として非常に重要です。電話で軽く同意したつもりでも、後から「約束した」と主張されると、条件交渉が難しくなることがあります。

その場で約束を求められた場合は、次のように対応しましょう。

  • 謝罪を求められた場合
    感情的に謝る前に、請求内容や問題とされている事実関係を確認します。謝罪の文言は、後日の書面で慎重に検討することがあります。
  • 接触禁止を求められた場合
    今後の連絡を控える方向自体は考えられても、違約金や例外の有無まで電話で決めないようにします。
  • 求償権放棄を求められた場合
    誰がどの範囲の責任を負うかに関わるため、電話で同意せず、書面で条件を確認します。
  • 違約金を求められた場合
    金額、発生条件、期間が大きな負担になることがあるため、その場で約束しないようにします。

電話では、「条件については書面で確認し、検討してから回答します」と伝えれば足ります。相手の求める条件をすべて拒絶する必要はありませんが、電話で安易に約束しないことが重要です。

電話時間を区切ると不用意な発言を避けやすい

相手方弁護士との電話が長くなると、最初は用件確認だけのつもりでも、質問に答えているうちに事実関係、金額、謝罪、今後の約束まで話が進んでしまうことがあります。特に、突然の電話で動揺しているときは、長時間の通話を避けた方が安全です。

長く対応できない場合や、用件確認に限定したい場合は、電話の冒頭で対応できる時間を伝えておくと、会話の範囲を区切りやすくなります。

  • 「この後予定があるため、15分程度であれば対応できます。」
  • 「本日は用件確認だけにさせてください。」
  • 「具体的な回答は、書面を確認してからにします。」
  • 「弁護士に相談したうえで、必要に応じて回答します。」

時間を区切る目的は、相手方弁護士の話を不当に遮ることではありません。電話で確認すべき事項を確認し、回答すべきでない事項をその場で答えないようにするためです。

電話中は、次の順番で対応すると整理しやすくなります。

  • 身元確認
    弁護士名、法律事務所名、所属弁護士会、誰の代理人かを確認します。
  • 用件確認
    慰謝料請求なのか、住所確認なのか、書面送付のための連絡なのかを確認します。
  • 書面化の依頼
    請求金額、算定根拠、問題とされている事実、回答期限を書面またはメールで送るよう求めます。
  • 回答留保
    認否、支払意思、金額、謝罪、約束については、相談後または書面確認後に回答すると伝えます。

相手方からさらに詳しい回答を求められても、「本日は用件確認までにさせてください」と繰り返して構いません。電話を終えた後は、通話日時、相手の氏名、聞かれたこと、答えたこと、書面送付の約束の有無をメモしておきましょう。

電話時間を区切っても、連絡を拒絶したことにはなりません。むしろ、記録を残し、書面で確認し、必要に応じて弁護士に相談することで、その後の対応を落ち着いて進めやすくなります。

弁護士からの電話を無視するとどうなるか

弁護士からの電話に一度出られなかっただけで、直ちに不利になるわけではありません。仕事中、移動中、家族が近くにいる場面など、電話に出られない事情はあります。問題は、相手方弁護士からの連絡だと分かっているのに、何度も着信や留守電がある状態で放置し続けることです。

不倫慰謝料の請求では、電話で連絡が取れない場合、通知書や内容証明の送付、住所調査、訴訟提起など、別の手段に進むことがあります。電話を無視することは、事実関係を認めないこととは違います。争う余地がある場合でも、最低限、連絡方法や書面送付の方法を整理しておくことが重要です。

内容証明・通知書・訴訟に進むリスク

電話で連絡がつかない場合、相手方弁護士は、電話ではなく書面で請求内容を通知することがあります。内容証明や通知書には、請求者、請求金額、請求の根拠、回答期限などが記載されることが多く、そこから本格的な交渉や訴訟に進むことがあります。

  • 通知書や内容証明が届く
    電話で連絡が取れないため、書面で請求内容や回答期限を示されることがあります。
  • 回答期限を過ぎる
    書面が届いても対応しないと、相手方が交渉の意思がないと受け止める可能性があります。
  • 訴訟を提起される
    話し合いで解決できないと判断されると、裁判で慰謝料を請求される可能性があります。
  • 反論や減額交渉の機会を失う
    早い段階で争点を整理しないまま放置すると、こちらに有利な事情を伝える機会が遅れることがあります。

通知書や内容証明が届いた後の無視・放置のリスクは、不倫慰謝料の通知書・内容証明を無視した場合の対応でも詳しく整理しています。本記事では、電話の段階で放置を長引かせないことを押さえてください。

勤務先等に連絡や書面送付が及ぶリスク

相手方があなたの自宅住所を把握していない場合、電話で住所や連絡先を確認しようとすることがあります。この場面で、住所を答えないこと自体が直ちに違法になるわけではありません。しかし、連絡先が確定しないまま電話も無視し続けると、相手方弁護士が調査を進めたり、把握している別の連絡先に書面や連絡を行ったりすることがあります。

勤務先への連絡・送付について

住所を伝えない場合でも、必ず勤務先に届くわけではありません。ただし、連絡先が確定しないまま放置すると、勤務先・実家・自宅など別の連絡先へ書面や連絡が及ぶ一定のリスクがあります。

勤務先に書面が届くケースは実際にあり得ます。もっとも、勤務先への送付は周囲に知られるリスクやプライバシー上の問題を伴うため、常に当然に行われるものではありません。重要なのは、「勤務先に送られるかどうか」を不安に思いながら放置するのではなく、メールや書面など、連絡を受ける方法を自分で整理して提案することです。

職場への送付が問題になる場面は、内容証明が職場に届いた場合の注意点でも扱っています。電話の段階では、住所をすぐ伝えるかどうかだけでなく、メールで請求内容を送ってもらえるか、代理人を立てて連絡窓口を一本化できるかを検討しましょう。

無視だけで慰謝料が増額されるとは限らないが、不利な経緯になることがある

弁護士からの電話を無視しただけで、当然に慰謝料が増額されるわけではありません。慰謝料額は、不貞行為の有無、期間、婚姻関係への影響、離婚の有無、謝罪や解決への対応など、複数の事情を踏まえて判断されます。

ただし、何度も連絡を受けているのに一切応じない、書面が届いても回答しない、裁判所からの書類も放置する、という経過になると、相手方との対立が深まり、話し合いで解決する機会を失いやすくなります。また、交渉上、「誠実に対応していない」と受け止められ、早期解決や減額交渉が難しくなることがあります。

したがって、電話に出られなかった場合でも、着信履歴、留守電、SMS、書面の有無を確認し、必要な範囲で連絡方法を整えることが大切です。電話で事実関係を認める必要はありませんが、完全に放置し続けることも避けましょう。

電話で不利な発言をしてしまった場合

相手方弁護士から突然電話を受けると、動揺して「関係はありました」「支払います」「もう会いません」などと言ってしまうことがあります。電話で不利な発言をしたかもしれない場合でも、焦って追加説明を重ねるのは避けるべきです。説明を増やすほど、前後の発言が食い違ったり、さらに不利な内容が残ったりすることがあります。

まずは、電話で何を話したのかをできるだけ正確に整理してください。記憶が新しいうちに、次の事項をメモしておくと、その後の相談や回答方針を立てやすくなります。

  • 通話日時と通話時間
    いつ、どの番号から、どのくらい話したのかを記録します。
  • 相手の氏名・事務所名
    弁護士名、法律事務所名、誰の代理人かを分かる範囲で整理します。
  • 聞かれた内容
    肉体関係、既婚者認識、支払意思、住所、勤務先など、質問された事項をメモします。
  • 自分が答えた内容
    認めたのか、否定したのか、曖昧に答えたのか、金額や約束に触れたのかを整理します。
  • 書面送付や次回連絡の約束
    メール送付、郵送、回答期限、次回電話の予定があるかを確認します。

通話が録音されている可能性もあります。実際に録音されているかどうかをその場で確認できないとしても、電話での発言が相手方のメモや録音として残ることを前提に、その後の対応を組み立てる必要があります。

不利な発言をしてしまった場合でも、その発言の法的な意味は、前後の文脈や実際の事実関係によって変わります。たとえば、謝罪の言葉が直ちに不貞行為の全面的な自白になるとは限りませんし、「払います」と言った場合でも、金額や条件が具体的に合意されていないこともあります。反対に、軽い気持ちで言った一言が、後から争いにくい資料として使われることもあります。

そのため、すでにまずいことを言ったかもしれないと感じる場合は、追加で相手方弁護士に電話して弁明するのではなく、通話内容を整理したうえで、請求された側の対応に詳しい弁護士へ相談することを検討しましょう。今後の連絡を本人が続けるのか、弁護士を窓口にするのか、書面でどのように回答するのかを決めることで、不利益を広げにくくなります。

まとめ

不倫で弁護士から電話が来た場合、最初に大切なのは、慌てて答えることではなく、相手の身元、用件、請求内容、今後の連絡方法を整理することです。完全に無視し続けるのは避けるべきですが、電話で不倫の事実や慰謝料の支払意思を認める必要はありません。

  • 弁護士からの電話には、住所確認・本人確認・連絡方法確認・言質確認など複数の意図があり得ます。
  • 一回だけの着信なら準備する余地がありますが、複数回の着信や留守電がある場合は放置しないようにしましょう。
  • 本当に弁護士か確認し、請求内容・金額・根拠・回答期限は書面またはメールで送ってもらうのが基本です。
  • 電話では、不倫の認否、肉体関係、既婚者認識、支払意思、金額、謝罪、接触禁止の約束を即答しないようにしましょう。
  • 住所を伝えない場合でも、勤務先等へ連絡や書面送付が及ぶ一定のリスクがあるため、連絡方法を整理して提案することが重要です。

弁護士を立てる予定がある場合は、自分で詳しく話す前に、着信履歴、留守電、SMS、通話メモ、届いた書面を整理し、相談先の弁護士から相手方弁護士へ連絡してもらう方法があります。自分で対応する場合でも、電話では用件確認にとどめ、実質的な回答は書面確認後に行うようにしましょう。

坂尾陽弁護士

不安があるときは、追加で電話する前に、連絡履歴と話した内容を整理して方針を決めましょう。

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