不倫で慰謝料を請求された(または請求したい)ものの、話し合いがまとまらず、不倫の裁判(不倫慰謝料の訴訟・調停)に進みそうで不安な方は多いです。裁判は「何が争点で、どこで決まりやすいか」を知っているかどうかで、見通し・対応の質が大きく変わります。
この記事では、次の疑問に答えます。
- 調停と訴訟の違いは?どちらを選ぶべき?
- 裁判の流れと期間はどれくらい?和解はいつ決まる?
- 裁判費用はいくら?誰が負担する?弁護士費用は別?
- 勝ち目はどこで決まる?負けたら何が起きる?
- 和解条項で失敗しないためのチェックポイントは?
民法上の不法行為(不貞行為による慰謝料)を前提に、裁判・調停フェーズの全体像を整理します。※個別事情で結論が変わる分岐点もあるため、重要場面では早めの専門家相談が有効です。
坂尾陽弁護士
2009年 京都大学法学部卒業
2011年 京都大学法科大学院修了
2011年 司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~ アイシア法律事務所開業

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不倫慰謝料の「裁判」と「調停」|違いと裁判になりやすい場面
不倫慰謝料の紛争は、刑事事件ではなく「お金(損害賠償)を払うか・いくら払うか」を争う民事手続です。手続は大きく分けて、次の2つがあります。
- 訴訟(いわゆる裁判):裁判官が、証拠と主張をもとに判決(あるいは裁判上の和解)で結論を出します。
- 調停:裁判所の調停委員が間に入り、話し合いでの合意(調停成立)を目指します。合意できなければ不成立になり、必要に応じて訴訟へ移行します。
「交渉が決裂したらすぐ裁判」と思われがちですが、実務では、途中で和解(裁判上の和解)で終わるケースも少なくありません。
なお、示談交渉(内容証明の送付、証拠の見せ方、金額交渉など)から全体像を押さえたい方は、まず次の記事が近道です。
調停についてもう少し詳しく知りたい方は、こちらも参考になります。
また、裁判が始まると「家族や職場にバレないか」を心配する方も多いです。典型的なバレ方と回避策は、次で整理しています。また、不倫で訴えられた場合の解決事例も具体的なイメージを掴むために参考にしてください。
不倫慰謝料で訴えられたら家族にバレる?裁判・職場バレの回避策
不倫裁判の事例8選|家族バレ回避、解決金30万円~100万円程度など多数【実録】
不倫裁判(調停・訴訟)の流れと期間|和解までの全体像
ここでは「裁判・調停フェーズ」だけを、時系列で俯瞰します(交渉段階は解決までの流れと期間の記事に委ねます)。
調停の流れ(民事調停のイメージ)
調停は、ざっくり言うと次の流れです。
- 申立て(申立書の提出)
- 期日(話し合い)を複数回実施
- 合意できれば「調停成立」(調停調書が作成される)/折り合わなければ「不成立」
調停のメリットは、比較的柔軟に合意しやすいことです。たとえば「分割払い」「接触禁止」「口外禁止」など、金額以外の条件もセットで調整しやすくなります。
一方で、相手が強硬で合意の余地がない場合は、期日を重ねても進まず、不成立→訴訟、という流れになることがあります。
訴訟(裁判)の流れ|訴状→答弁書→主張立証→和解/判決
訴訟は、典型的に次のように進みます。
- 原告が訴状を提出(証拠もあわせて提出することが多い)
- 裁判所から被告へ訴状が送達される
- 被告が答弁書・反論書面を提出
- 期日(口頭弁論・弁論準備)を複数回行い、主張と証拠を出し合う
- 和解の打診(合意すれば裁判上の和解)/合意できなければ判決へ
訴状が届いた直後の動き方(期限・答弁書・やってはいけない対応)は、別記事で具体的にまとめています。
判決後(負けたら・不服があるとき)
判決に不服があれば、控訴(上級審)で争う余地があります。ただし、控訴には期限があり、また「何でもやり直し」ではなく、主張・証拠の出し方にも戦略が必要です。
また、判決や和解で支払義務が確定したのに支払わない場合、相手は強制執行(給与・預金の差押え等)を検討してきます。
「負けたらどうなる?」「勝ち目が薄いと言われた…」という不安が強い方は、次の記事が判断材料になります。
裁判に進むと、答弁書・証拠提出・期日の対応など、手続き面の負担が一気に増えます。「裁判になったら弁護士相談」で、今すぐ必要な初動と、慰謝料を減額・棄却できる可能性の整理を確認できます。放置はリスクが大きいので、早めに方針を決めましょう。
【索引:不倫裁判の悩み別(配下記事)】
※本文で触れきれない各論は、以下で深掘りしています。
不倫裁判の費用|印紙・郵券・弁護士費用と「誰が負担?」
裁判・調停の費用は、大きく次の3つに分かれます。
- 裁判所に納める費用
訴訟:収入印紙(訴え提起手数料)+郵券(切手等)
調停:申立手数料(印紙)+郵券
※金額は請求額(訴額)などで変わります。
- 弁護士費用
相談料、着手金、報酬金、日当など、事務所の料金体系で異なります。 - その他の実費
戸籍・住民票等の取得費、交通費、証拠の取得に関する費用など。
「結局いくらかかるの?」「相手に負担させられる?」という点で重要なのは次の考え方です。
- 判決の場合、訴訟費用(印紙・郵券など)は、原則として敗訴側の負担になることが多いです。
- ただし、弁護士費用が“そのまま全額”相手負担になるわけではありません(一部が損害として認められることはありますが、実費全額の回収とは別問題です)。
費用の内訳・相場感・負担の結論をもう一段具体化したい方は、こちらで整理しています。
不倫裁判の勝ち目はどこで決まる?主要争点と準備ポイント
「勝ち目」といっても、裁判では0か100かではなく、
- そもそも支払義務があるか(責任の有無)
- 支払義務があるとして金額はいくらか(減額・増額)
- の2段階で結論が出ることが多いです。
勝敗を分けやすい主要争点(よく揉めるポイント)
- 不貞行為の有無:肉体関係を推認できるか、証拠の厚み
- 婚姻破綻の有無:不倫前に破綻していたか(責任否定/減額)
- 故意・過失:既婚者と知っていたか、知れた事情があるか
- 慰謝料額:期間・悪質性・被害の大きさ等で増減
- 時効・期間制限:権利行使のタイミングが遅れていないか
特に「証拠」は、請求する側・請求された側のどちらにとっても最重要です。
- 請求する側:証拠が薄いと、責任自体が否定される/金額が大きく下がることがあります。
- 請求された側:証拠の意味合い(推認の強さ)を精査し、争点を絞って反論・減額を狙います。
証拠の種類・集め方・裁判での使い方を体系的に確認したい方は、次が参考になります。
また「勝ち目がないと言われた」「支払わなくてよいケースは?」という観点では、典型例を先に押さえると判断が早くなります。
和解で終わるケースが多い?和解のメリットと条項チェック
不倫慰謝料の裁判は、判決まで行かずに「裁判上の和解」で終わることが珍しくありません。和解には次のようなメリットがあります。
- 早期に終わりやすい(時間・精神的負担を抑えやすい)
- 分割払いや接触禁止など、条件を柔軟に設計できる
- 公開の法廷でのやり取りを最小限に抑えられる場合がある
一方で、和解は「合意したら原則として後戻りできない」ため、条項を読み違えると痛手になります。
和解条項でミスしやすいポイント
和解書(和解調書)は、判決と同等に強い効力を持つことがあります。金額だけでなく、清算条項・口外禁止・求償権・分割の条件は必ず確認してください。
- 清算条項:これで“蒸し返し”を防げる反面、例外の書き方が重要です。
- 求償権(きゅうしょうけん):共同不法行為(配偶者と不倫相手)の関係で後のトラブルになりやすい項目です。
- 口外禁止:違反時のペナルティ(違約金)や、例外(弁護士・家族等)を詰める必要があります。
- 分割払い:期限の利益喪失条項、強制執行認諾の有無などで実務上のリスクが変わります。
「そもそも和解すべきか」で迷う段階の判断軸は、こちらで詳しく解説しています。
不貞 裁判 和解で迷ったら|和解のメリット・デメリットと判断基準
条項の具体的なチェックリスト(清算条項・求償権・口外禁止・分割払いの注意点)を深掘りしたい方は、こちらが便利です。
裁判上の和解条項で失敗しない|清算条項・求償権・口外禁止・分割払いの注意点
まとめ|裁判にする/されたときの最初の一歩
裁判・調停フェーズでは、「流れ」と「争点」を先に押さえるだけで、対応の迷いがかなり減ります。
- 調停は合意、訴訟は判決(ただし途中で和解も多い)
- 流れは「送達→答弁→主張立証→和解/判決」が基本線
- 費用は裁判所費用+弁護士費用に分かれ、負担の結論は別
- 勝ち目は証拠・破綻・故意過失・金額要素・時効が分岐点
- 和解は条項(清算・求償・口外・分割)まで見て判断する
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