はじめに:スナックの不倫でも慰謝料問題になる
スナックは、お酒の席で距離が近くなりやすく、連絡先交換や同伴・アフターをきっかけに、店外での関係に発展することがあります。
しかし、相手が既婚者で、肉体関係(不貞行為)がある場合、スナックでの関係であっても「不倫」と評価され、慰謝料請求の対象になり得ます。この記事ではこんな不安や悩みに答えます。
- スナックの不倫で慰謝料請求されるケース・されないケース
- 慰謝料が認められる条件(不貞行為/既婚者と知っていたか等)
- スナック 不倫 慰謝料の相場感と、増額・減額のポイント
- スナック特有の争点(営業性・証拠・関係解消)で気をつけること
とくに、次のような場面では「突然、慰謝料を請求された」「高額を提示された」と悩みやすいです。
- 既婚客の配偶者が不倫を知り、弁護士から請求書や通知が届いた
- 既婚客が「夫婦が離婚した(離婚する)」と言い、責任を押し付けられそうになった
- 店の関係(同伴・アフター)だったのに「自由恋愛の不倫」として高額請求された
一方で、スナックでの不倫慰謝料は、事情の整理の仕方次第で「請求が通りにくい/金額が下がる」余地もあります。
たとえば、スナック勤務の女性が既婚客との不貞行為を理由に高額請求を受けたものの、
- 既婚者側がすでに配偶者へ支払っている事情
- 発覚後に関係を完全に解消している事情
- 営業性が強い(自由恋愛とは言い切れない)事情
などを踏まえて交渉し、大幅な減額で解決した例もあります(本記事の後半で解説します)。
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2009年 京都大学法学部卒業
2011年 京都大学法科大学院修了
2011年 司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~ アイシア法律事務所開業

Contents
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スナックで不倫が起きやすい典型パターン
「スナックの客との関係は、ただの接客の延長だった」という感覚でも、店外に広がると、法律上は**私的関係(恋愛関係)**と見られやすくなります。
また、配偶者側から見ると「店で知り合った」としても、精神的苦痛の原因は「配偶者が不倫をしたこと」にあるため、スナックという場で始まったかどうか自体は、慰謝料請求の可否を自動的に決める要素ではありません。
まずは、どのような流れでトラブル化しやすいかを整理しましょう。
店内の関係が店外に広がるとリスクが上がる
スナック勤務の方から見ると、店内では「仕事として会話する」「常連になってもらう」「売上につなげる」という側面があります。
しかし、次のように店外の接点が増えるほど、相手方(配偶者)や裁判所からは「営業を超えて私的交際になっている」と見られやすくなります。
- 店外で2人きりで会う(食事・ドライブ・旅行など)
- 交際関係を示すやり取りが増える(恋愛感情がうかがえるLINE等)
- 宿泊や性関係がある(不貞行為)
スナック 不倫 慰謝料の問題で核心になるのは、結局のところ「不貞行為があったか」「既婚者と知っていたか(注意すれば分かったか)」です。
店内での接客だけなら不貞行為に当たりませんが、店外での行動が積み重なると、慰謝料請求の現実味が増します。
「同伴」「アフター」「連絡先交換」で揉めやすいポイント
スナック特有の言葉である「同伴」「アフター」は、仕事としての側面もありますが、配偶者側からは「不倫の入り口」と受け取られやすいです。
とくに揉めやすいのは、次のポイントです。
- 連絡先(LINE等):やり取りが残りやすく、証拠として提出されやすい
- 会う頻度・時間帯:深夜帯や休日に2人で会うと、私的交際の疑いが強くなる
- 金銭のやり取り:プレゼント、立替、ホテル代などがあると、関係性の推測材料になり得る
また、相手の配偶者が怒りの矛先を向けやすいのは、
- 既婚者であることを知っていた(または知り得た)のに関係を続けた
- 配偶者の妊娠中・育児中など、家庭が不安定な時期だった
- 不倫が原因で夫婦関係が悪化し、離婚に至った
といった事情がある場合です。次章では、慰謝料請求が認められる条件を整理します。
スナックの不倫で慰謝料請求が認められる条件
スナックで起きた不倫でも、慰謝料請求が認められるかどうかは、基本的に次の条件で判断されます。
- 不貞行為(原則として肉体関係)があった
- 相手に婚姻関係があり(原則として)それが実質的に破綻していなかった
- 既婚者だと知っていた、または注意すれば分かった(故意・過失)
請求する側(配偶者)にとっても、請求された側(不倫相手)にとっても、争点になりやすいのはこの3つです。
不貞行為とは何か(どこから慰謝料の対象になり得るか)
一般に、不倫慰謝料の中心となる「不貞行為」は、配偶者以外の異性と自由意思で肉体関係を持つことを指します。
重要なのは、単に「仲が良かった」「頻繁に連絡していた」だけでは、慰謝料請求のハードルが上がることがある点です。もちろん、
- キスやハグの写真
- 恋愛感情を示すLINE
- 2人でホテルに出入りした記録
などがあると、肉体関係の推認材料になり得ますが、「肉体関係の有無」が中心争点になることが多いです。
逆にいえば、請求された側は、事実関係を冷静に整理し、
- どの期間に、どの程度の関係だったのか
- 物証(写真・領収書・記録等)が何を示しているのか
を把握しておくことが、適切な交渉の土台になります。
既婚者だと知っていたか・知らなかったか
**相手が既婚者だと知っていた(故意)**場合、慰謝料責任が認められやすいのはイメージしやすいと思います。
問題は「知らなかった」という主張がどこまで通るかです。実務では、
- 本当に知らされていなかったのか(独身と聞かされていた等)
- 知らないことに合理性があるか(結婚指輪、家庭の話、休日の行動パターン等)
- 交際の中で気づくきっかけがなかったか
などが見られます。
スナックの場面では、客側が「家庭の話をしない」「休日に会えない理由を曖昧にする」など、既婚であることを隠すケースもあります。一方で、勤務上の会話や常連関係の中で、周囲から情報が入って「注意すれば分かった」と評価されることもあります。
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夫婦関係がどうだったか(破綻・別居などの論点)
慰謝料請求では、「婚姻関係が実質的に破綻していたか」が争点になることがあります。
たとえば、長期別居が続いていた、離婚に向けた具体的手続が進んでいた等の事情があると、「そもそも婚姻共同生活の平穏が害されたと言えるのか」が問題になります。
ただし、
- 単なる夫婦喧嘩や不仲
- 一時的な別居
程度では、「破綻」とまでは認められにくいこともあります。請求された側としては、安易に「破綻していたと聞いた」とだけ反論するのではなく、具体的事情を踏まえた主張が必要になります。
スナック不倫の慰謝料相場と増減要素
「スナック 不倫 慰謝料」で検索する方が一番知りたいのは、やはり金額感だと思います。
ただ、不倫慰謝料は定価があるわけではなく、次のような事情を総合して決まります。
- 不貞行為の期間・回数
- 夫婦関係への影響(別居・離婚の有無など)
- 既婚者だと知っていたか(悪質性)
- 謝罪や解決に向けた姿勢
- 当事者それぞれの支払い能力(資力)
そのため、「相場」を見るときは、自分のケースが増額寄りか減額寄りかをセットで考えることが重要です。
(参考)相場や増減要素をもう少し詳しく知りたい方は、不倫慰謝料の相場と金額が増減する事情について解説 もあわせてご覧ください。
増額されやすい事情(離婚・長期・悪質など)
スナックでの不倫でも、次の事情が重なると、配偶者側の精神的苦痛が大きいとして、慰謝料が高くなる方向に働きやすいです。
- 不貞行為が長期間にわたる/関係が深い
- 夫婦が別居・離婚に至った(不倫が一因となった)
- 不倫相手が既婚と知りながら関係を継続した
- 発覚後も関係が続いている(関係解消ができていない)
配偶者側としては、こうした事情を裏付ける証拠(やり取り、写真、ホテル出入り記録等)を揃えて主張することが多いです。
請求された側としては、請求額が高いときほど、
- そもそも不貞行為があったのか
- 期間・回数の評価は正しいのか
- 離婚との因果関係はどの程度か
を丁寧に争点整理することが大切になります。
減額されやすい事情(関係解消・一部支払・資力など)
一方、スナック不倫の慰謝料請求では、次のような事情があると減額の余地が出やすいです。
- 発覚後、すでに関係を完全に解消している(会っていない・連絡を絶っている)
- 既婚者側が配偶者にすでに慰謝料を支払っている(負担の調整が問題になる)
- 不貞行為の期間が短い/回数が少ない
- 請求された側の資力が乏しく、現実に支払える金額に限界がある
とくに「既婚者側が先に支払っている」ケースは、請求の組み立てや整理が難しくなることがあります。
(参考)重複請求の考え方は、不倫慰謝料は二重取りできる?重複請求を共同不法行為で解説 で詳しく解説しています。
スナック特有の争点:営業性(枕営業類似)・証拠・関係解消
スナックの不倫慰謝料が難しいのは、「不倫である」こと自体だけでなく、自由恋愛とは言い切れない事情(営業性)が混ざることがある点です。
ただし誤解してはいけないのは、
- 「仕事だったから慰謝料ゼロ」
- 「枕営業っぽいから責任なし」
と機械的に決まるわけではないことです。
営業性は、責任の有無・慰謝料額の評価で考慮されることはあっても、事実関係・証拠・関係解消状況とセットで検討されます。ここでは、スナック特有の3つの争点を整理します。
営業の一環だった(枕営業・類似事情)はどう評価されるか
スナックでは「常連になってもらう」「来店回数を増やす」「売上につなげる」など、仕事上の目的が絡むことがあります。そのため、関係がこじれたときに、
- どこまでが仕事(接客)で、どこからが私的交際だったのか
- 相手が既婚者であることをどう認識していたのか
- 相手からの誘導・依存が強かったのではないか
といった事情が争点になります。
営業性が強い事案では、慰謝料額の評価において「悪質性の程度」や「関係の主体性」が問題になることがあります。ただし、最終的には不貞行為の有無や、既婚認識などの基本要件が重要です。
(参考)営業性や特殊事情が争点になる解決事例として、【枕営業・風俗・キャバ嬢の不倫】慰謝料請求を支払い拒否・大幅減額した解決事例 も参考になります。
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証拠になりやすいもの(LINE・通話履歴・写真・領収書等)
スナック不倫の慰謝料では、「何が証拠になるのか」が交渉の流れを大きく左右します。配偶者側が用意してくる(または提出し得る)典型は次のとおりです。
- LINE等のメッセージ(恋愛感情・肉体関係をうかがわせる内容)
- 通話履歴、位置情報、写真、動画
- ホテルの領収書、クレジット明細、交通系ICの履歴
- プレゼント購入の記録、金銭のやり取りの痕跡
- 焦って相手と直接やり取りを続けると、発言が不利な証拠として残ることがあります。
- 証拠を消す行為は、トラブルを深刻化させる原因になり得ます(不利な評価や紛争の長期化につながるおそれがあります)。
請求された側は、感情的に反論する前に「何が問題にされているのか」「証拠はどの程度あるのか」を落ち着いて整理することが重要です。
関係解消をどう示すか(来店拒否・連絡遮断・店としての対応)
スナック不倫の慰謝料では、「発覚後に関係が続いているかどうか」が金額評価に影響しやすい傾向があります。
関係解消を示す事情としては、たとえば次のような対応が挙げられます。
- 店内外を問わず会わない(同伴・アフターをしない)
- 連絡を取らない(返信をしない、必要があっても事務的にする等)
- 来店希望があっても断る(店として対応できる範囲で整理する)
もちろん、状況によっては「店として完全に排除するのが難しい」ケースもあります。その場合でも、できる範囲で接点を減らし、再発防止の姿勢を示すことが、解決に向けた重要な材料になります。
慰謝料請求された側が最初にやるべきこと
スナック勤務の方が「不倫慰謝料を請求された」とき、最初の対応次第で、慰謝料の金額・解決までの期間・精神的負担が大きく変わります。
焦って返信したり、相手(配偶者)と直接話し合いを始める前に、まずは次の順番で整理しましょう。
- 請求書(通知)の差出人が誰か(本人か、弁護士か)
- 請求の根拠(不貞行為の主張、期間、回数、離婚の有無など)
- 証拠として何があると言われているか(LINE、写真、ホテルの記録など)
- 事実関係のタイムライン(いつから/いつまで/何回程度/発覚後は会っていないか)
- こちらの希望(早期解決したい、分割にしたい、金額を下げたい、そもそも争いたい)
スナック 不倫 慰謝料の問題は、感情で押し切られると不利になりやすい一方、争点を分解して交渉すると、減額の余地が見えやすい分野でもあります。
やってはいけない対応(感情的反論・口約束・不適切な連絡)
請求を受けた直後にやりがちな失敗を先に押さえておきます。
- 無視を続ける(放置している間に手続が進み、対応が難しくなることがあります)
- 配偶者本人に直接「会って話そう」と連絡する(やり取りが証拠化しやすく、火に油になることがあります)
- その場しのぎで「払います」と認めてしまう(後から撤回しにくいです)
- 口約束で分割や条件を決める(後で争いになりやすいです)
- 焦って証拠を消す・改ざんする(紛争が深刻化するおそれがあります)
「弁護士から通知が来ているのに、怖くて開けられない」「無視していいの?」という不安がある場合は、まず基本的なリスクを押さえてください。
(参考)不倫慰謝料の通知書や裁判を無視するとどうなる? リスクと正しい対処法を徹底解説
交渉の落としどころ(分割・清算条項・接触禁止等)
慰謝料請求は、裁判まで行かずに**示談(合意)**で解決することも多いです。示談にする場合、金額だけでなく「後から揉めないための条項」をセットで決めることが重要です。
たとえば、次のような項目は実務上よく問題になります。
- 解決金(慰謝料)の金額
- 支払方法(一括/分割、支払期限)
- 清算条項(この件で今後互いに追加請求しない)
- 接触禁止(既婚者本人との連絡・面会をしない等)
- 口外禁止(職場や周囲に言いふらさない等)
分割払いを前提にするなら、単に「分割にしてください」と言うだけでなく、現実的に払える計画(月いくら、いつまで)を示した方が交渉が進みやすいことがあります。
また、合意内容を文書化する際は「何を書けばいいか」「無効になるリスクはないか」が問題になります。
減額交渉で効きやすい主張の型(スナック不倫の実務)
スナックでの不倫慰謝料は、事情の見せ方によって評価が変わりやすい領域です。大きく言うと、減額交渉は次の2つを同時に行うイメージです。
- 相手の請求の「前提」が正しいかを点検する(期間・回数・離婚との関係・証拠の強さ)
- こちらに有利な事情を積み上げる(関係解消、すでに一部支払済み、営業性、資力など)
ここでは、実務で使われやすい「主張の型」を整理します(すべてのケースで通るわけではありませんが、検討順として有効です)。
既婚者側がすでに支払っている場合(重複請求の整理)
不倫は、既婚者本人と不倫相手の双方が責任を負う関係になりやすい一方、慰謝料は「同じ精神的苦痛」について何度も満額を取れるものではありません。
そのため、既婚者側が配偶者に対してすでに支払っている場合は、少なくとも次の点を整理します。
- 既婚者側が支払った金額・時期・名目(慰謝料として支払ったのか)
- その支払いにより、こちらの負担がどの程度調整されるべきか
- 相手の請求が「二重取り」に近い形になっていないか
(参考)不倫慰謝料は二重取りできる?夫(妻)・不倫相手の重複請求を共同不法行為・不真正連帯債務で解説
資力が乏しい場合の現実的な主張
スナック勤務の方の中には、急に「数百万円」を一括で払うのが難しい方も少なくありません。
この場合、単に「払えません」と言うよりも、
- 生活状況(家賃、扶養、収入の波など)を踏まえた説明
- 支払可能な範囲(例:一括なら上限いくら、分割なら月いくら)
- 今後トラブルを起こさないための行動(関係解消、接触禁止の受入れ)
をセットで示す方が、相手方にとっても「回収見込み」が立ち、交渉が現実的に進むことがあります。
営業性・関係解消とセットで主張する(主張の組み立て)
スナック不倫で差が出やすいのは、ここです。
営業性(自由恋愛では言い切れない事情)があるとしても、それ単体で“免責”が決まるわけではありません。一方で、次の要素と組み合わせると、説得力が出やすいことがあります。
- 発覚後に完全に関係を断っている(会わない・連絡しない・来店も断る等)
- 不貞行為の期間が短い、回数が限定的
- 既婚者側が主導していた/既婚であることを隠していた等の事情
- 既婚者側がすでに支払っている(金額調整の必要性)
つまり、「スナックの営業だから軽い」という話に寄せるのではなく、**“再発防止と責任の整理ができている”**ことを軸に組み立てる方が、交渉としては安定しやすいです。
示談条件に「接触禁止」が入ることも多いので、発覚後は特に、既婚者本人との接点を増やさない運用が大切です。
解決事例:スナックでの不倫慰謝料200万円請求→約40万円で解決
ここでは、スナックでの不倫を理由に慰謝料請求を受けた方が、交渉により大幅減額で解決した事例を紹介します。
事案の概要(スナックの客/既婚者/発覚後に離婚)
ご依頼主様(40代/女性)はスナックで働いており、来店していた既婚男性を常連客にする目的もあって、店外でも会うようになりました。その後、両者は不貞行為(肉体関係)に及びました。
しばらくして、この不貞行為を男性の妻が知り、結果として男性側夫婦は離婚に至りました。
その後、ご依頼主様のもとに、妻側の弁護士から200万円の不倫慰謝料請求が届き、ご相談に来られました。
交渉で主張したポイント(支払い済み/関係解消/営業性)
本件では、主に次の点を整理し、減額の事情として主張しました。
- 既婚男性が、発覚後に妻へ100万円を支払っていたこと
→ 不倫は当事者双方が責任を負う関係になりやすい一方、すでに支払われた部分については、負担の調整が問題になります。そこで、少なくとも既婚男性が支払った分は減額方向の事情になることを主張しました。 - 発覚後、不倫関係が完全に解消していたこと
→ 妻に発覚して以降、店内外を問わず会っておらず、男性の来店や来店希望の連絡も断っていました。関係が継続していない点は、金額評価の上でも重要です。 - いわゆる「枕営業」ないし類似事情がある可能性
→ 本件は、スナックの顧客を常連にする目的が絡んでおり、自由恋愛とは異なる側面がありました。営業性が強い事案は、悪質性の評価や金額判断の場面で検討対象になり得るため、減額事情として主張しました。 - ご依頼主様の資力が乏しいこと
→ 現実的に支払える範囲を踏まえ、解決金の相当額を具体的に提示しました。
結果(請求200万→解決約40万)
本件では、相手方(妻側)の請求額は200万円でした。
こちらとしては、上記の事情を踏まえ、解決金として20万円が妥当であると主張しました。ただし、相手方の請求額との隔たりが大きく、交渉は簡単ではありませんでした。
それでも粘り強く整理して交渉を続けた結果、最終的には、
- 請求額:200万円
- 解決金:約40万円
- 減額幅:約160万円
という形で決着しました。
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まとめ:スナック不倫の慰謝料は“争点整理”で減額余地が出る
スナック 不倫 慰謝料の問題は、状況によって責任の有無も金額も変わります。ただ、やみくもに謝る・無視する・相手と直接揉めるのではなく、争点を整理して交渉することで、現実的な解決に近づけることがあります。
最後に、要点を整理します。
- スナックで始まった関係でも、**不貞行為(肉体関係)**があれば慰謝料問題になり得る
- 争点は主に、不貞行為の有無/既婚者と知っていたか(注意すれば分かったか)/婚姻関係の状況で決まる
- 慰謝料額は、期間・回数・離婚の有無・悪質性などで増減するため、相場だけで判断しない
- スナック特有のポイントは、営業性(自由恋愛と違う事情)/証拠の出方/発覚後の関係解消にある
- 請求されたら、無視や感情的対応は避け、事実関係と証拠を整理して交渉方針を立てる
- 既婚者側が支払済み、関係解消、資力などは、減額交渉の重要な材料になり得る
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