長い期間、不倫関係を続けてしまった方が抱える悩みは実に多岐にわたります。
- 高額な慰謝料をいきなり請求されそうで不安
- 職場や家族にバレたくない、穏便に解決したい
- ネットで調べても長期不倫は厳しいらしいと聞き、諦めかけている
- 慰謝料の相場がよくわからないまま、不利な条件を飲まされるのが怖い
このような不安や悩みを抱える方のために、本記事では当事務所が解決した「7年・10年・15年」など長期不倫で慰謝料を請求された事例を紹介し、具体的にどのように慰謝料を減額したのかを裁判例を交えながら解説します。
さらに、**「時間がかかると心身ともに負担が大きい」「弁護士に頼むと裁判になるのでは?」**といった疑問にも応えられるよう、穏便でスピーディーな解決策や交渉テクニックも紹介。
本記事を読むことで、以下の疑問に答えられます。
- 長期不倫でも「離婚していない」などの事情を活かせば減額交渉の余地はある?
- 実際に減額を勝ち取った具体的事例は、どのように交渉したのか?
- 裁判例が300万円以上を認定している場合でも、示談でさらに下げられる可能性は?
- 職場や家族に秘密で解決する方法はある?
あなたが抱える不安にひとつひとつ寄り添い、「長期だから諦めるしかない」と思い込まずにすむ情報を網羅しました。どうか最後まで目を通し、不安や疑問を解消する一助にしていただければ幸いです。
2009年 京都大学法学部卒業
2011年 京都大学法科大学院修了
2011年 司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~ アイシア法律事務所開業
Contents
慰謝料請求された事案の無料法律相談実施中!
- 0円!完全無料の法律相談
- 弁護士による無料の電話相談も対応
- お問合せは24時間365日受付
- 土日・夜間の法律相談も実施
- 全国どこでも対応いたします
長期不倫の慰謝料が高額になりやすい理由
長期間の不倫が問題になるとき、以下の点が慰謝料金額が高くなりやすい主な要因です。
- 精神的苦痛の蓄積
長期にわたって不倫を続けられた被害配偶者は、長年にわたって裏切り行為を繰り返し受けてきたと感じ、心理的ダメージが深刻になりがちです。また、期にわたって不倫関係を隠していた事実そのものが、「より悪質」と判断されることが少なくありません。 - 離婚に至るケースが多い
7年、10年、15年といった長期間の裏切りは、夫婦の信用を徹底的に崩壊させてしまい、離婚の直接原因となりやすいため、慰謝料が大きく認められる傾向があります。 - 婚姻期間も長くなりがち
婚姻期間の長短も慰謝料金額に大きな影響を与えます。当然ですが不倫の期間が長ければ婚姻期間も長くなりがちです。長期不倫がバレたときには長年の夫婦生活が破壊されることになるため慰謝料が高額化しやすいのです。 - 子どもへの影響リスク
長期不倫の結果、子育て期に関係が継続していたなどの場合、子どもの生活環境も乱されたとして、裁判所が慰謝料額を上積みする要素になりやすいです。 - 妊娠・中絶を伴うことも
不貞期間が長い場合、不倫当事者の間で妊娠・中絶といった事態が生じやすいです。一般的に妊娠・中絶は大きな増額事由となります。長期不倫+妊娠・中絶という事実により相場を大きく超える慰謝料が認定されることもあります。
一般的な慰謝料相場については、慰謝料相場と増減事由の記事を参考にしてください。不倫慰謝料の相場に比べて、長期不倫の場合は上記のような問題点から慰謝料が高額化しやすいです。こうした長期不倫特有の論点を踏まえ、以下では実際の解決事例を3つ紹介します。
解決事例1:不倫期間7年で300万円減額に成功
事案の概要
- 職場の上司(既婚男性)と7年にわたり関係を継続
- 不貞が発覚して500万円を請求された
- 相手方夫婦は離婚せずに婚姻を継続
不貞相手の奥様は「こんなに長期で裏切っていたなんて……」と強く憤慨。さらに「探偵費用も請求したい」と言い、当初500万円を要求しました。
7年も関係が続くと、それだけ精神的苦痛が大きいとみなされる傾向にあります。とはいえ「離婚したわけではない=そこまでダメージが深刻ではない」と主張できる余地も残るのです。
結果
最終的には、夫婦が離婚していない点を強調し、「婚姻関係を継続しているのに高額な慰謝料を払っても、後から夫に求償される可能性がある」と主張。
さらに「求償権放棄しますから、はじめから夫婦全体での利益を損なわない額にしてほしい」と交渉し、200万円という解決金でまとまりました。
不倫当事者の一方が不倫の被害者(奥様)に全額を払っても、後日、不倫をした配偶者(夫)に「あなたも半分払って」と請求できる権利のこと。これを放棄する代わりに示談金を下げる手法です。
解決事例2:不倫期間10年で700万円減額に成功
事案の概要
- 社会的地位のある相談者(40代男性)が10年間にわたり部下の既婚女性と不倫
- 相手方夫は激怒し、当初1000万円の慰謝料を請求
- 本人は徹底抗戦よりも「なるべく穏便に解決したい」と希望
「10年もの不倫を続けたのだから高額請求は当然だ」と相手方は主張しましたが、依頼主様は世間体などを気にして裁判を避けたい意向が強かったため、代理弁護士は法的根拠に基づく丁寧な減額交渉を行う方針を選択しました。
結果
相手は「裁判に持ち込みたい」と強硬でしたが、裁判例(東京地裁平成22年9月3日判決など)を示しつつ「不倫の継続年数や離婚の有無、妊娠中絶の事情など総合すると300~400万円が相場になる」と説得。
相談者もそれを了承し、最終的には300万円で和解に至りました。
弁護士に依頼すると、徹底抗戦することになる・裁判沙汰になると考えている方も少なくありません。しかし、相談者の希望が穏便・円満な解決である場合には当然ですが意向を尊重した解決を目指します。弁護士に依頼することで、相手方とのやり取りの精神的負担から解放される、紛争が長期化することを防げるという理由から依頼する人も多いのです。
解決事例3:不倫期間15年で450万円減額に成功
事案の概要
- 15年以上の長期不倫が奥様に露見し、600万円を請求
- 夫婦は離婚せず、配偶者側はあくまで「金銭で決着したい」と主張
このケースでは「長期間かつ頻繁な密会があった」という点が非常に不利でしたが、実は相手夫婦は当初から離婚を選ばず、夫婦関係を維持していたため「そこまでの苦痛が大きいわけではない」との反論余地がありました。
結果
弁護士が「もし600万円を払っても、夫が不倫相手に求償し合うリスクが高い。結果的に夫婦財産が減るだけ」「依頼主(不倫相手)が深く反省し謝罪を示す」等を根拠に交渉を進めた結果、150万円で示談に成功。
「こんなに長かったら絶対高額になる」と思い込んでいた依頼主も、離婚していない事実をうまく利用できると知り驚いたそうです。
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長期不倫で減額できる交渉テクニック
長期不倫は、「精神的苦痛が大きい」として多額の慰謝料を請求されがちです。しかし、実際にはさまざまな事情を交渉材料にして、大きく減額を勝ち取れた事例も少なくありません。ここでは、長期不倫だからこそ活用できる主な減額のポイントを解説します。
- 離婚に至っていない
不倫発覚後も夫婦が婚姻関係を継続している場合、「精神的苦痛がそこまで深刻ではない」と主張しやすくなります。離婚した場合より金額が抑えられるケースが多く、実務的に大きな減額要素となります。 - 求償権放棄
不貞行為は共同不法行為とみなされるため、もしあなた(不倫相手)が全額を払っても、後日不倫をした配偶者(既婚者)へ求償できる権利が生じます。それを放棄する代わりに「最初から半額にしてください」と交渉する手法です。とくに婚姻関係を継続する場合は夫婦で家計が同一のことが多い以上、「払わせても結局取り返されて意味がない」と説得材料にできるでしょう。 - 反省や誠意の姿勢
長期不倫に限った話ではありませんが、相手方が「許せない」と強硬に出る最大の要因は、感情的な怒りです。そこで謝罪文や反省の意を丁寧に伝え、話し合いに応じてもらいやすくすると、早期解決や金額の引き下げにつなげられます。 - 時効や破綻をめぐる主張
相手が不倫を長年知りながら放置していた場合や、すでに夫婦として破綻していた可能性がある場合など、時効や破綻論を検討できることも。ただし裁判例上、破綻の立証はハードルが高く、時効(3年)が成立するケースも限られます。早めの相談が重要といえるでしょう. - 裁判を避けたい相手の事情
相手側も裁判になると時間や費用がかかる上、周囲に知られたくない・夫婦関係の継続を望む、といった事情があるかもしれません。そこをうまくくみ取りながら「示談で円満解決した方が得策」と説得するのが鍵です。
長期不倫の裁判例紹介
裁判例でも、8年以上や10年以上の長期不倫が争われた事案がいくつかあります。いずれも裁判所が慰謝料を認める判断をしています。一般的な慰謝料相場は50万円~100万円程度と言われています。これに対し、ご紹介する裁判例はいずれも300万円以上の慰謝料を認定しており、長期不倫における慰謝料が高額化することが見てとれます。
もっとも、解決事例から分かるとおり、裁判例を理解する上でのポイントは「裁判上の判決金額が必ずしも交渉時の落としどころと同じではない」という点です。
- 東京地裁平成21年4月8日判決:不倫期間約17年で慰謝料800万円
長期間にわたる不貞行為で子どもまでもうけたケース。妻の深刻な精神的苦痛を認め、不倫相手に高額な責任を負わせました。ただし、この判決で認められた金額は800万円程度でしたが、あくまで裁判所が判断した結果です。示談であればさらに柔軟に金額が動く可能性があります。 - 東京地裁平成22年7月6日判決:8年以上の不倫で慰謝料300万円
8年以上の不倫が発覚し、離婚に至った事案で300万円を認めた例。婚姻破綻の要因がどこにあるか、夫婦の同居期間や生活実態なども考慮されました。実際には和解や示談段階で下がるケースも多く、裁判例は「ひとつの目安」と捉えるべきでしょう. - 東京地裁平成22年9月3日判決:不倫期間約6年半で慰謝料400万円
6年半に及ぶ不倫で、やはり妻の側が離婚に踏み切った結果、400万円の支払いを命じた事例。妊娠・中絶が絡む場合などは金額が上乗せされる傾向が見られますが、交渉では当事者の希望を踏まえた着地点が十分にありえます。
これらの判例は、あくまで裁判所が正式な審理を経て下した判断例です。示談や交渉次第で、実際の支払金額は大きく変わる余地があります。「裁判例=絶対的基準」ではないので、弁護士に相談して戦略を立てることが重要です。
弁護士に依頼するメリット
長期不倫で高額な請求を受けた場合、一番の悩みは「どう対応すればいいのかわからない」という点ではないでしょうか。実際、期間が長いほど相手の怒りは強く、請求金額も高額になりがちです。そこで弁護士に依頼するメリットをご紹介します。
- 法的主張・裁判例の提示
独自に交渉しようとしても「もう話にならない」と突っぱねられるケースも少なくありません。弁護士が裁判例や法的根拠を挙げながら交渉することで、相手方を冷静に説得しやすくなります。 - 穏便解決・プライバシー保護
訴訟までもつれ込むと、家族や職場に知られるリスクが高まる可能性があります。弁護士が示談交渉の窓口となり、スピーディーに解決すれば、裁判の公開リスクを回避しつつ金額を抑えられます。 - 求償権放棄や謝罪文作成のサポート
長期不倫ならではの手法として「求償権を放棄する代わりに慰謝料を減額」という交渉がありますが、正しく主張するには法的知識が必要です。また、謝罪文一つでも相手の感情を逆なでする表現にならないよう弁護士がチェックできます。 - 相手夫婦の状況に合わせた提案
離婚するかどうか、夫婦財産はどうなっているか……相手方にも事情があり、そのポイントをうまく突くのが減額交渉のコツです。弁護士は実務経験を基に、論点を的確に整理し、あなたの希望に近い解決へ導きます。
もし、「もうどうしようもない……」とお困りなら、無料相談を活用してください。当事務所では、電話やメールでの無料法律相談を実施しており、全国からのご依頼に対応可能です。
まとめ
- 長期不倫は裁判例でも高額になりがち
7年・10年・15年といった長期間だと、300万円以上の慰謝料が認められる裁判例が多数。ただし、示談交渉で更なる減額の可能性も十分あります。 - 離婚の有無や求償権放棄で大幅減額を実現
婚姻が継続している場合や、求償権放棄をうまく活用することで、当初の請求額から数百万円単位で下げられる事例が見受けられます。 - 弁護士の介入で穏便&スピーディーな解決
相手との直接交渉で感情的な対立が激化すると、さらに金額が吊り上がる恐れも。早めに専門家へ相談し、裁判のリスク回避やプライバシー保護を図りながら、適正な落としどころを見つけましょう。
最終的に「長期不倫だから、もう高額慰謝料は避けられない」と諦める必要はありません。相手夫婦の状況や交渉テクニックを踏まえれば、裁判例以上に減額できる可能性があります。お悩みの方はぜひ一度、弁護士にご相談ください。家族や職場に知られず、短期間で解決する方法が見つかるかもしれません。
慰謝料請求された事案の無料法律相談実施中!
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